whirlpool

　GASBON METABOLISMで、北林加奈子、髙山瑞、堀田ゆうかによるグループ展「whirlpool」が開催されている。

　出展作家の北林加奈子、髙山瑞、堀田ゆうかは、2024年に開催した展覧会「act. Inframince（アクトアンフラマンス）」においても、身体と空間、二次元と三次元、気配や境界といったテーマを共有しつつ、それぞれ異なるアプローチで制作を行った。本展では、3人それぞれが身体を動かし制作する行為のなかで、世界の手触りや肌理、輪郭をたどるようにして確かめながら、そこに立ち現れる空間の気配を可視化するような試みを行う。

　タイトル「whirlpool」は渦巻きを意味する単語であり、幼い子供が触覚や運動感覚を通して描くような「根源的渦巻」を表すと同時に、展示空間に生まれる複数の動きや視線、気配が中心を持たないまま交差し続けるような状態も示唆する。また、3人の作家の関係性や行為の軌跡が、渦を描くように重なり合い、鑑賞者の意識をゆるやかに巻き込んでいくイメージも込められている。