今週末に見たい展覧会ベスト16。京都の黒田辰秋展から東京のミロ展まで
今週閉幕する/開幕した展覧会のなかから、とくに注目したいものをピックアップしてお届け。なお、最新情報は各館公式サイトを参照してほしい。

もうすぐ閉幕
原田裕規「夢と影」(ANOMALY)

東京・天王洲のANOMALYで初個展となる原田裕規「夢と影」が3月1日で閉幕する。
同展は、「ドリームスケープ(=夢)」と「シャドーイング(=影)」のふたつのシリーズを通覧することで、原田の全貌を紹介している。広島市現在美術館の「原田裕規:ホーム・ポート」(〜2月9日)にあわせて開かれた個展でもあり、会場では「シャドーイング」シリーズに加えて、「ドリームスケープ」シリーズの作品《ホーム・ポート》を、デジタルとフィジカルの2バージョンで展開。また、最新作《光庭》が、広島以外で初公開されている。
会期:2025年2月1日〜3月1日
会場:ANOMALY
住所:東京都品川区東品川1-33-10 Terrada Art Complex I 4階
電話番号:03-6433-2988
開館時間:12:00〜18:00
休館日:日月祝
料金:無料
「瑞祥のかたち」(皇居三の丸尚蔵館)

2026年秋に全面開館予定の皇居三の丸尚蔵館で、新年を祝う展覧会「瑞祥のかたち」が3月2日まで開催中だ。レポートはこちら。
本展の主題となるのは、古くから愛されてきた様々な「吉祥」のモチーフ。新しい年の到来を喜び、人生の節目に幸福を願う気持ちは、古くから様々な造形にたくされてきた。なかでも、古代中国において不老不死の仙人が住むと考えられた蓬莱山は、日本では吉祥図として描かれ、長寿を象徴する鶴と亀が添えられた島台などの縁起物としても表されたという。このように、本展ではめでたいことの訪れを告げる「瑞祥」の造形美を紹介するものとなっている。
会期:[前期]2025年1月4日~2月2日、[後期]2025年2月4日~3月2日
会場:皇居三の丸尚蔵館
住所:東京都千代田区千代田1-8 皇居東御苑内
開館時間:9:30~17:00(金土〜20:00。ただし2月28日を除く) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月
料金:一般 1000円 / 大学生 500円 / 高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方 無料
アートプロジェクト「ある⽇」(座間市役所/ビナウォークほか)

社会との接点をうまく構築できず、孤独・孤⽴している(と感じている)⼈たちとともにあることを、アートの観点から考えるプロジェクト「ある⽇」。神奈川県⼤和市・海⽼名市・座間市・綾瀬市の連携によって行われるこのプロジェクトの展覧会企画が今週末に閉幕する。キュレーションは田中みゆき(キュレーター、プロデューサー)。レポートはこちら。
同プロジェクトは、ワークショップを中心にアートの現場を創出するもので、飯川雄大、金川晋吾、キュンチョメの3組のアーティストと、相談支援に関わる人々によってつくられている。こうしたワークショップのひとつの結実として、座間市役所と海老名市の海老名駅前のビナウォーク(ViNAWALK)で展覧会が開催されるかたちとなっている。
会期:①2025年2⽉21⽇〜3⽉2⽇ ②2025年2⽉21⽇〜28⽇
会場:①座間市役所 ②海⽼名中央公園・ビナウォーク
住所:①神奈川県座間市緑ケ丘1-1-1 ②神奈川県海老名市中央1-291-3
開館時間:9:00〜17:00
休館日:会期中無休
料金:無料
「栗林隆 Roots」(神奈川県立近代美術館 葉山)

アーティスト・栗林隆による個展「栗林隆 Roots」が3月2日までの会期となっている。レポートはこちら。
栗林は1968年長崎生まれ。現在はインドネシアと日本を往復しながら活動しているアーティストだ。栗林は活動開始から一貫して「境界」をテーマに、ドローイングや、インスタレーションや映像などの多様なメディアを用いて身体的体験を観客にうながす作品を国内外で発表してきた。
同館は、現在展示室の改修工事中。そのため、今回栗林は展示空間ではないエントランスや講堂などで作品を展開し、展覧会を成立させている。
会期:2024年12月14日〜2025年3月2日
会場:神奈川県立近代美術館 葉山
住所:神奈川県三浦郡葉山町一色2208-1
開館時間:9:30〜17:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月
料金:一般 1000円 / 20歳未満・学生 850円 / 65歳以上 500円 / 高校生 100円 / 中学生以下無料