2026.3.4

起点は「刀剣乱舞ONLINE 」。10万人の「推し活」が日本のミュージアムを救うインフラになる?

オンラインゲーム『刀剣乱舞ONLINE』を起点とした「一般社団法人 刀剣文化研究保全機構」への寄付つき有料会員数が、活動開始から1年足らずで10万人を突破し、さらに日々増え続けている。その背景にあるものと、美術館業界に与えるインパクトを、刀研機構関係者たちへの取材をもとに探る。

文=橋爪勇介(編集部)

2025年に開催された「刀剣乱舞 大本丸博 2025(富士ステージ)」の様子 写真提供=ニトロプラス
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 大人気オンラインゲーム『刀剣乱舞ONLINE』を起点とした「一般社団法人 刀剣文化研究保全機構(以下、刀剣機構)」への寄付付き有料会員数が、活動開始から1年足らずで10万人を突破した。この制度は、ユーザーが定額サービス「本丸刀剣保存会」(*1)に加入すると、月額880円/年額8800円のうち、10パーセントが刀研機構に自動的に寄付される仕組みだ。これを原資として、同機構は昨年から刀剣の調査研究のための助成事業をスタートさせた。

  当初の想定を大きく上回る加入者を達成したこの巨大なコミュニティがもたらす熱量と寄付金は、疲弊する日本のミュージアムの現場をどう変えようとしているのか。株式会社ニトロプラス代表で同機構理事長の小坂崇氣、同機構業務執行理事の橋本麻里、そして日本博物館協会専務理事で同機構理事の半田昌之の三者の言葉から、文化財保護の新しい可能性と、ミュージアムが抱える構造的な課題が浮き彫りとなった。

©️2015 EXNOA LCC/NITRO PLUS

10万人が動いた理由