EXHIBITIONS

酒呑童子ビギンズ

2025.04.29 - 06.15

重要文化財 酒伝童子絵巻(部分) 狩野元信 三巻のうち下巻 1522年
サントリー美術館 【通期展示】

 サントリー美術館で「酒呑童子ビギンズ」が開催される。

 本展では、数多ある酒呑童子絵巻のはじまりや、酒呑童子の知られざる出生譚、はじめての大規模展示など、様々な「はじまり」を紹介する。数ある酒呑童子絵巻のなかでも、後世に多大な影響を与えた古例として有名な、重要文化財狩野元信筆『酒伝童子絵巻』(サントリー本)を本展では、サントリー美術館史上最大規模に広げて展示する。

 またライプツィヒ・グラッシー民族博物館に所蔵される住吉廣行筆『酒呑童子絵巻』(ライプツィヒ本)は、近年発見が相次ぐ、酒呑童子出生の秘密を大胆に描き加えた絵巻のなかでも際立った存在といえる。全6巻のうち2巻を日本初公開する。さらにライプツィヒ本の下絵が、大阪青山歴史文学博物館に所蔵されていることも判明。加え、能「大江山」(替之型)の酒呑童子初登場場面など、サントリー本の図様が能の演出にも影響した可能性を、展示室内の映像展示で紹介する。