EXHIBITIONS

MANE「The Room I Still Dream Of―未だに夢見る部屋」

 ホワイトストーンギャラリー銀座新館で、MANEによる個展「The Room I Still Dream Of―未だに夢見る部屋」が開催される。

 MANEは1978年ソウル生まれ。記憶の儚さをテーマに、幼少期のノスタルジーを反映した作品を制作してきた。1980〜90年代の色彩やポップカルチャーの影響を受け、過去の断片を再構築することでユーモラスで内省的な表現を展開する。作品にはしばしばキャラクター「マリフ(Mariffe)」が登場し、好奇心や冒険心を象徴する。見る者が自身の子供時代を振り返る契機を提示する。

 本展では、子供のころの自分と現在の自分とのあいだにある「記憶」という部屋を軸に、心に残る空想や言葉にならない感情、風景を絵画、スケッチ、立体によって再構築する。現実には存在しないが心の奥に息づくその空間を、情緒的風景として提示する試みである。展示空間の中心には、子供時代そのものを体現するキャラクター「マリフ(Mariffe)」が鎮座し、記憶の部屋で温かく迎えてくれる存在として描かれる。