ホンマタカシ×池澤夏樹、難民の「旅」と「新しい故郷」を語る。UNHCRと瀬戸内国際芸術祭が特別イベント開催
UNHCRと瀬戸内国際芸術祭実行委員会は、6月20日の「世界難民の日」にあわせ、写真家・ホンマタカシと作家・池澤夏樹による特別トークイベントを開催する。難民の旅路と新たな故郷をテーマに語り合う。

6月20日の「世界難民の日」にあわせて、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)駐日事務所と瀬戸内国際芸術祭実行委員会は、特別トークイベント「ホンマタカシと池澤夏樹が語る難民の旅路、新しい故郷」を開催する。
本イベントは、現在開催中の「瀬戸内国際芸術祭2025」における両者の共催企画「SONGS ― ものが語る難民の声」の一環として行われるもの。写真家・ホンマタカシと作家・池澤夏樹をゲストに迎え、難民の歩んできた道と、その先に見出す「新しい故郷」について語り合う。
ホンマは今回の芸術祭において、難民や国内避難民の人々、そして彼らが避難生活のなかでも大切に持ち続けた「もの」に焦点を当てた写真作品を発表。「SONGS」シリーズでは、対話や証言を重ねながら撮影された写真を通じて、統計データだけでは見えてこない、一人ひとりの経験と記憶に光を当てている。作品は、高松港の特設ギャラリーおよび会場配布のタブロイド紙で公開されている。

いっぽう、池澤は小説や随筆をはじめとする幅広い執筆活動のなかで、難民問題にも継続的な関心を寄せてきた。難民をテーマとした著書『ノイエ・ハイマート』(新潮社)などにおいて、国際的な社会課題と個人の生活が交差する視点を提示している。
トークイベントのモデレーターは、瀬戸内国際芸術祭の総合ディレクター・北川フラムが務める。芸術と文学、それぞれの立場から、故郷を離れざるを得なかった人々の旅路と、新たに築かれる「居場所」について多角的に語られる予定だ。