2026.2.27

渋谷スペイン坂に「NONLECTURE books/arts」誕生。書店でもギャラリーでもない、本とアートの往復運動を生む空間とは?

渋谷スペイン坂に、本とアートを横断する新たな拠点「NONLECTURE books/arts」が3月13日にオープンする。場所は渋谷PARCOが運営するZERO GATE地下1階。

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 渋谷スペイン坂に、本とアートを横断する新たな拠点「NONLECTURE books/arts」が3月13日にオープンする。場所は渋谷PARCOが運営するZERO GATEの地下1階。運営は合同会社ノンレクチャー。

 同店の屋号は詩人E. E. カミングスの『i: six nonlectures』に由来するもの。「書店でもギャラリーでもない」複合空間として構想され、書籍、アート、展示、イベント、プロダクトをゆるやかに接続し、来場者が空間を回遊するなかで偶発的な出会いや解釈の揺らぎを体験する場を目指す。

 協賛にはアウトドア・スポーツアパレルメーカーのGoldwin(ゴールドウィン)が参加。同社のパーパス「人を挑戦に導き、人と自然の可能性をひろげる」を背景に、自然との向き合い方やものづくりの思想を紹介する常設エリアを設ける。

 店舗面積は約120平米。空間は大きく6つのコンテンツで構成される。

 まず、独自の視点で選書されたアート関連の洋書を中心とする書棚では、海外のアートブックやビンテージブックを軸に展開。Goldwinの思想を表現する展示と書棚も常設される。

 さらに、アートや写真、ビンテージポスター、エフェメラの展示販売、作家やアーティストを招いたトークやサイン会などのイベント、オリジナルおよびコラボレーションによる限定商品の展開も予定されている。

 カフェバーも併設され、フードスタイリスト米田牧子主宰の「kokiliko」によるコーヒーやナチュラルワイン、クラフトビールを提供。食の背景や素材への眼差しも、この空間の思想を構成する要素のひとつだ。

 オープン初日からは、イラストレーターのジェリー鵜飼による個展「Zen Hiker」を開催(3月13日〜4月5日)。資本主義や都市の未来像への違和を背景に、山を歩く身体感覚を描いた作品群が並ぶ。またGoldwin Roomでは柏田テツヲによる写真展「Boundary」も同時開催。人と自然の境界を問い直すシリーズを再構成する。

ジェリー鵜飼展「Zen Hiker」

 そのほか、海外カルチャーポスターを扱うSOONER OR LATERによるポップアップ(3月13日〜5月10日)、写真家・田附勝と映画監督・山中瑶子によるトークイベント(3月15日)、SUB POP創設者ブルース・パヴィットのサイン会(3月26日) など、多彩な企画が続く。

 代表の持田剛は、洋書アートブックの仕入れ、選書、国内外の作家の写真展、アートエキシビションのキュレーション、出版イベント、サイン会等のアレンジを行ってきた。1998年よりタワーレコード渋谷店7Fにあった「TOWER BOOKS」のマネージメント、2008年より「代官山蔦屋書店」準備室の洋書仕入れ、14年よりファッションブランド「MARC JACOBS」が手がけるブックストア「BOOKMARC原宿」のディレクションも歴任。洋書のアートブックと都市文化を横断してきたキャリアの延長線上に、本プロジェクトは位置づけられる。