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WORLD REPORT

雑誌『美術手帖』で掲載中の「WORLD REPORT」をウェブ記事として公開。

SERIES / WORLD REPORT

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第57回

WORLD REPORT「花蓮/台北」:固有の自然や環境に向き合うことで私たちの「いる場所」を表現し、定義する

雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2025年4月号の「花蓮/台北」では、「2024 PALAFANG 花蓮跳浪芸術祭」と台湾近代を代表する画家・陳澄波の記念展「走揣・咱的所在─陳澄波百三特展」を取り上げる。台湾ならではのアイデンティティを顕在化するような2つの展示を、栖来ひかりが読み解いていく。

2025.6.5
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第56回

WORLD REPORT「デュッセルドルフ」:ゲルハルト・リヒターの未公開作品に見る 私的な記憶と新たな側面

雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2025年4月号の「デュッセルドルフ」では、クンストパラスト美術館で開催されたゲルハルト・リヒターの個展「ゲルハルト・リヒター、隠れた秘宝」を取り上げる。近年数多くの展覧会が開催されたリヒターの、未だ知られざる作品が並んだこの展覧会を河内秀子が紹介する。

2025.6.4
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第55回

WORLD REPORT「ロンドン」:遠のく非暴力という理想。インド激動の時代におけるアート

雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2025年4月号の「ロンドン」では、バービカン・アート・ギャラリーで開催された、インド亜大陸全域の美術を俯瞰する展覧会「想像上のひとつのインド:1975〜1998年のアート」を取り上げる。70〜90年代の激動時代において、インドではどのような表現が生み出されてきたのか。また、今日それらに焦点を当てる意義とは? 橘匡子が論じる。

2025.6.1
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第54回

WORLD REPORT「ニューヨーク」:別世界の2人が見つめるそれぞれの物語と社会の結び目

雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2025年4月号の「ニューヨーク」では、メトロポリタン美術館での「ジェシー・クライムス:矯正」展と、インドの写真家ソーラブ・フラの個展「ソーラブ・フラ:マザー」(MoMA PS1)の2つを取り上げる。クライムスとフラ、異なる立場を持つ2人は、それぞれの位置からどのように社会を見つめているのか。國上直子が考察する。

2025.5.31
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第53回

WORLD REPORT「釜山」:海賊と仏教が交錯する暗闇のなかで現実を批判的に感覚し直す

雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2025年1月号の「釜山」では、釜山ビエンナーレ2024「暗闇のなかで見る」を取り上げる。「海賊」と「仏教」という相容れないテーマを据えたビエンナーレでは、作家らはどのようにそれ解釈し、作品へと落とし込んだのか。そして、テーマの意図はどのようなものだったのか。権祥海が考察する。

2025.2.27
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第52回

WORLD REPORT「ベルリン」:限定された時間と空間のなかで立ち現れる新たなパフォーマンスの潮流

雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2025年1月号の「ベルリン」では、「ベルリン・アート・ウィーク」の「パフォーム!」や、その一環として開催されたアイザック・チョン・ワイの「慎重な落下」展(ツィルバーマン・ギャラリー)、そしてティノ・セーガルの「この喜び」展(サンスーシ宮殿ノイエ・カンマー)を取り上げる。これらパフォーマンスのイベント・展示からどのような潮流が読み取れるのか。河内秀子が考察する。

2025.2.25
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第51回

WORLD REPORT「ロンドン」:新石器時代からAI時代へ。自由な表現のためのプロトコル

雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2025年1月号の「ロンドン」では、昨年開催されたエブキ「アースバウンド・オークニー」展と、ホリー・ハーンドン&マット・ドライハースト「ザ・コール」展を取り上げる。考古学によるアートプロジェクトとAIとの協働の可能性を探るプログラム、一見正反対に見えるこれらの展覧会に共通する視点とは何か。橘匡子が論ずる。

2025.2.24
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第50回

WORLD REPORT「ニューヨーク」:アイデンティティ・ポリティクスの時代に「与えすぎない」作品が示すもの

雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2025年1月号の「ニューヨーク」では、ニューヨーク近代美術館で開催された「トーマス・シュッテ」展と、ケイト・ワーブル・ギャラリーの「クリストファー・チアパ:眺めのいい部屋」展を取り上げる。作家のアイデンティティを中心に据えた展覧会が常態化しているニューヨークで、新たな潮流が見え始めたのか。國上直子が考察する。

2025.2.20
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第49回

WORLD REPORT「ソウル」:郷愁と理想への終わりなき熱望の時代。外部に向けた想像を提案する芸術

雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2024年10月号の「ソウル」では、イルミン美術館で開催された「永続主義:私たちを世界の果てまで」展と、国立現代美術館ソウル館で開催中のプロジェクト「宇宙エレベーター」よりノ・ギョンエの『MARS』を取り上げる。郷愁や未来への理想に駆られ生産と消費が加速する現代において、芸術はどのような役割を持つのだろうか。権祥海が論じる。

2024.11.30
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第48回

WORLD REPORT「サンパウロ」:セシリア・ビクーニャ回顧展に見る、支配的な権力への詩的な抵抗

雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2024年10月号の「サンパウロ」では、ブラジルのサンパウロ州立美術館「ピナ・コンテンポラネア」で開催された「セシリア・ビクーニャ:水を夢見る─未来の回顧展(1964年~)」を取り上げる。政治、女性解放、環境問題、先住民……これらの政治的問題にアートの領域から切り込んできたビクーニャの活動とは、いったいどのようなものだったのか。回顧展を通じて仁尾帯刀が考察する。

2024.11.29
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第47回

WORLD REPORT「ライプツィヒ」:独露を結ぶパイプラインの歴史を掘り起こす。アートと植民地主義の共犯関係

雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2024年10月号の「ライプツィヒ」では、ライプツィヒ造形美術館で開催された「リーク。パイプラインの終わり」を取り上げる。ドイツ・ロシア間をつなぐパイプラインから掘り起こされる両国の歴史と共犯関係にフォーカスした本展を、河内秀子が読み解く。

2024.11.18
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第46回

WORLD REPORT「グラスゴー/ダブリン」:グラスゴーを舞台に多声性を探る芸術祭。他者としてとらえた北アイルランド紛争の日常

雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2024年10月号の「グラスゴー/ダブリン」では、パンデミック以降新たな体制で開催されることとなった芸術祭「グラスゴー・インターナショナル2024」と、アイルランド写真美術館で開催された「岡村昭彦:他者の記憶」を取り上げる。

2024.11.17
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第45回

WORLD REPORT「ニューヨーク」:フィリピン出身女性作家が追求したポリカルチュラリズムとは

雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2024年10月号の「ニューヨーク」では、MoMA PS1で開催されたフィリピン生まれのアメリカ人女性作家パシータ・アバドの回顧展を取り上げる。アバドの作品から読み取れるメッセージ、そして非白人や女性といったマイノリティ作家の再評価の流れの行方は。國上直子が考察する。

2024.11.16
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第44回

WORLD REPORT「チェンライ」:土地が持つ物語に出会い、多彩な文化を開く。タイランド・ビエンナーレの試み

雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2024年7月号の「チェンライ」では、タイ最北端に位置するチェンライ県のチェンライとチェンセーンの2都市をメインに開催された「タイランド・ビエンナーレ」を取り上げる。発表された作品やイベントなどのアクティビティから、「オープン・ワールド」のテーマはどのように体現されたのか。金井美樹が論じる。

2024.8.22
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第43回

WORLD REPORT「シャルジャ」:アフリカ・アジアとの連帯を通して新たな世界を再構築する

雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2024年7月号の「シャルジャ」では、シャルジャ芸術財団が主催する国際会議「March Meeting 2024」の様子と、同財団によって開催された5つの展覧会を島田浩太朗が取り上げる。この国際会議や展覧会からは、国際的なネットワーク構築への意欲が伝わってくる。

2024.8.20
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第42回

WORLD REPORT「ベルリン」:略奪と差別の歴史を問い直す アートにおける脱植民地化への志向と現実

雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2024年7月号の「ベルリン」では、フンボルト・フォーラムで開催された「戦利品としての芸術:10の物語」展と、ギャラリーKOWで開催されたサンティアゴ・シエラ「人気のある体操の運動」展を紹介する。ドイツにおける脱植民地化の認識は、他の欧米諸国と比較してどのようなものか。その認識のもと、アートシーンが訴えるものは何か。河内秀子が論じる。

2024.8.19
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第41回

WORLD REPORT「ロンドン」:イギリスにおけるフェミニズムとアートの関係 20年間の変容と軌跡をたどる

雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2024年7月号の「ロンドン」では、イギリス初の全国女性解放会議(1970)から20年のあいだに起きた、フェミニズムをめぐるアートの動向に焦点を当てる「反乱を起こす女たち! イギリスにおけるアートとアクティヴィズム 1970〜1990」展を取り上げる。フェミニズムを牽引してきた当時のアーティストたちが、イギリス文化に与えた影響とはどのようなものか。橘匡子が考察する。

2024.8.18
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第40回

WORLD REPORT「ニューヨーク」:多様性の時代を超えて、「不協和音」のビエンナーレが奏でる新たな希望

雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2024年7月号の「ニューヨーク」では、ホイットニー美術館で開催された「ホイットニー・ビエンナーレ2024:イーブン・ベター・ザン・ザ・リアル・シング」を紹介する。近年のAIの隆盛やトランスジェンダーが抱える問題の実態をめぐって、「何がリアルなのか」を問う本ビエンナーレ。みずからのルーツやアイデンティティを独自の視点から掘り下げるアーティストたちを國上直子がレポートする。

2024.8.17
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第39回

WORLD REPORT「台北」:陽光の届かない忘れられた記憶に光をあてる 炭鉱文化とアートのいま

雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2024年4月号の「台北」は、様々な社会変化から埋もれてしまった炭鉱文化の歴史に注目したアートプロジェクトを取り上げる。同地のパフォーマンスカンパニー河床劇団による『被遺忘的(忘れられたもの)』、そして社会運動に取り組み、炭鉱夫を含む労働者や一般市民の貧困を描いた画家・洪瑞麟による絵画は、現代を生きる我々に何を伝えてくれているのか。栖来ひかりが論じる。

2024.5.21
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第38回

WORLD REPORT「イポー」:マレーシアの地方都市の芸術祭で見えた中心なきアートの「今日の世界」

雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」は、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2024年4月号のマレーシアの都市「イポー」では、2023年12月に同地で開催された「イポー・インターナショナル・アート・フェスティバル 2023」をアート・ジャーナリストの金井美樹が紹介する。「今日の世界」をテーマに小規模かつ短い会期で開催された本芸術祭の意義とは? そして、いままでヨーロッパを拠点に活動してきた著者が、イポーで見た景色とはどのようなものだったのか。

2024.5.20