ネイト・ロウマン「This Neighborhood's Changed (Curated by Matt Black) 」

　Gallery Commonで、アメリカ人アーティストのネイト・ロウマンの日本初個展「This Neighborhood's Changed (Curated by Matt Black) 」が開催されている。

　ロウマンはラスベガス生まれで、現在ニューヨークを拠点に活動。ロウマンは、2000年代初頭より注目を集め、アメリカのポップカルチャーを再解釈した作風で広く知られている。

　ニューヨークを拠点とするキュレーター、マット・ブラックが手がける本展では、ロウマンの代表作とともに新作シリーズも展示。美術史へのオマージュやアーティスト独自の文化的記号体系、アメリカのゴルフコースやハリケーンの衛星写真といった社会的背景を連想させるモチーフを通じて、ロウマン作品に繰り返し登場するイメージがいかに変化し展開されてきたのかを辿る。

　この数年はより時事的な主題に取り組んできたロウマンだが、本展では再び「アプロプリエーション」という行為そのものへと立ち返る。加速し続ける社会のなかで馴染みあるモチーフを繰り返し引用し再解釈していくことで、いかにして意味を操り、また再構築していくことができるのかを提示する。