横内賢太郎「Fabric of Perception」

　ケンジタキギャラリー 六本木で横内賢太郎「Fabric of Perception」が開催される。

　横内賢太郎は1979年千葉県生まれ。2002年に武蔵野美術大学造形学部油絵科を卒業後、京都市立芸術大学大学院にて美術研究を修了する。07年には博士（後期）課程油画領域を修了し、以後、インドネシアや日本、オランダを拠点に国際的な活動を続けている。平成26年度ポーラ美術振興財団、文化庁芸術家在外研修員としての渡航経験を持ち、現在もインドネシアと日本を行き来しながら制作を行っている。

　本展では、おもに人物像をモチーフとした新作絵画が展示される。布を支持体とし、滲みや混色によって立ち現れる色彩やかたちは、固定された意味や境界を越え、新たな関係性や価値の創出を試みるものとなっている。横内は「ひとつの視点に安住せず、つねに複数の視座を往還する」ことを制作の姿勢としており、その思索的な営みは、多様な価値観が交錯する現代社会において、未知の調和や可能性への探求として表れている。