EXHIBITIONS

装いの翼 いわさきちひろ、茨木のり子、岡上淑子

2025.10.31 - 2026.02.01

いわさきちひろ バラと少女 1966年

 ちひろ美術館・東京で「装いの翼 いわさきちひろ、茨木のり子、岡上淑子」が開催される。

 いわさきちひろは福井県武生(現・越前市)生まれ、東京育ち。書を藤原行成流に学び、絵は岡田三郎助、中谷泰、丸木俊に師事。子どもを生涯のテーマとして描き続け、『おふろでちゃぷちゃぷ』(童心社)、『あめのひのおるすばん』『ことりのくるひ』(至光社)、『戦火のなかの子どもたち』(岩崎書店)などの絵本を手がけた。

 茨木のり子は大阪に生まれ、6歳で愛知県西尾町(現・西尾市)へ移住。薬学を学び、24歳から詩作を始めた。同人誌「櫂」を川崎洋らとともに創刊し、谷川俊太郎、岸田衿子、大岡信らとともに詩壇を牽引した。

 岡上淑子は高知県生まれ。文化学院デザイン科卒業後、22歳から約7年間独自にコラージュを制作し、1953年にはタケミヤ画廊で初の個展を開催。

 いわさきちひろ、茨木、岡上は、第二次世界大戦後にそれぞれ絵本画家、詩人、美術作家として活動を始め、美しいものへ誠実なまなざしを向けてきた。本展では、2025年9月刊行予定の行司千絵による書籍『装いの翼 おしゃれと表現と――いわさきちひろ、茨木のり子、岡上淑子』(岩波書店)を起点に、「装い」をテーマに三人の女性作家の姿を探る。