2025.7.21

「Study × PLAS : Asia Art Fair」が初開催

黒川紀章設計の大阪府立国際会議場(グランキューブ大阪)で、日韓合同主催のアートフェア「Study × PLAS : Asia Art Fair」が開幕を迎えた。

文・撮影=橋爪勇介(ウェブ版「美術手帖」編集長)

会場風景より、檜皮一彦の作品展示
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 日本でも珍しい枠組みとなる、日韓合同主催のアートフェア「Study × PLAS : Asia Art Fair」が、黒川紀章設計の大阪府立国際会議場(グランキューブ大阪)で始まった。

 本フェアは、日韓国交正常化60周年を記念し、日本と韓国、アジアの美術市場間の活発な交流を促進するために企画されたもの。また、大阪市内を会場とする民間主導の芸術祭「Study:大阪関西国際芸術祭」(〜10月13日)のプログラムのひとつとして位置付けられている。

 アジアを中心に国内外から8地域約80軒のギャラリー・団体が参加するこのフェア。会場3階は、「Study x PLAS :Galleries」と題して韓国を中心とする多国籍のギャラリーが集結。

会場風景より
会場風景より、GALLERY ETHERブース

 いっぽう10階は、「Study x PLAS : Selections」と題した特別企画。韓国の俳優であり画家としても活動するハ・ジウォンの特別展のほか、大阪・関西万博「関西パビリオン」滋賀県ブースを手がける松尾高弘が率いるアートスタジオ「EMISSION」によるアートワーク、森山大道の写真作品など様々なバリエーションの作品を購入可能だ。

会場風景より、ハ・ジウォンの特別展
会場風景より、森山大道の展示
会場風景より、「EMISSION」

 また、現代美術としては金氏徹平や金サジ、シュウゾウ・アヅチ・ガリバー、ミヤケマイなど「Study:大阪関西国際芸術祭 2025」に参加しているアーティスト16組の小品が「Study:Artists」として展示・販売。なかでも檜皮一彦は車椅子を素材としたインスタレーションを展示し、フェア随一の存在感を放っていた。

手前が檜皮一彦の展示
会場風景より
会場風景より、𠮷田桃子の作品

 なお、同フェアでは、サイエンスとアートの融合によって生まれる新たな創造性を探求することを目的としたアワード「Study:サイエンス・アートアワードby ロート製薬株式会社」も初開催。黒澤浩美、建畠晢らが最終審査員となり、ファイナリスト5組(角田優、KUMO(Yuki Morita & Ryudai Misawa & deriba)、永田一樹、MANTLE(伊阪柊+中村壮志)、森公一+真下武久)のなかから、角田優がグランプリに選出された。

会場風景より、角田優のブース