EXHIBITIONS

海を渡った画家たち ーフィナーレ!ー

2025.04.24 - 09.23
 軽井沢現代美術館で「海を渡った画家たち ーフィナーレ!ー」が開催されている。

 昨年は、同館の創設者・谷川憲正(東京・海画廊創業者)が30年にわたり収集したコレクションの全容を、それぞれの制作の場・時期によって3つのグループに分けて紹介。フィナーレとなる今期は、44名におよぶコレクション作家のなかから中核となる10人に焦点をあてて企画された。

 本展で紹介する白髪一雄、田中敦子、堂本尚郎、菅井汲、草間彌生、荒川修作、村上隆、奈良美智、名和晃平、ロッカクアヤコは、1950年代から現在に至るまで「日本の現代美術」を代表するアーティストだが、特筆すべきは、扱うモチーフ、技法、画材等々、すべて異なる個性を持っている点と作品が持つエネルギーだ。

 コレクターである谷川は彼らの情熱をこよなく愛し、収集し続けた。とりわけ草間彌生の鬼気迫るともいえる作品に対峙する姿勢は創設者を魅了し、谷川は収集と並行して、画廊を訪れる顧客への啓蒙に努めた。本展に際し美術館は「『なんだかむずかしい』と言われがちな現代アートだが、読み解くことに特化せず、心を惹かれた作品・アーティストとの出会いがあったら美術館冥利に尽きる」と言及している。

 また、 2階の一角では軽井沢現代美術館のフィナーレを記念してこれまでの美術館の軌跡を辿ったショートムービー「軽井沢現代美術館2008-2025」が上映される。