EXHIBITIONS

DESIGN MUSEUM JAPAN展2025

~集めてつなごう 日本のデザイン~

2025.05.15 - 05.25

展示風景 撮影:編集部

 国立新美術館で「DESIGN MUSEUM JAPAN展2025~集めてつなごう 日本のデザイン~」が開催される。

 NHKの番組「デザインミュージアムをデザインする」(Eテレ)では、2020年1月から第一線で活躍するクリエーターたちに「日本にまだないデザインのミュージアムをあなたがつくるなら、どんなものをつくるか」を問いかけてきた。その答えのなかから「日本各地に点在する、素晴らしい〈デザインの宝物〉を所蔵する館や組織をネットワークし、その集合体を〈デザインミュージアム〉と呼ぶ」というアイデアが浮かび上がった。日本全体が「デザインミュージアム」になると良いという提案である。そして、2021年からは「デザインミュージアムジャパン」という特集番組で、これまでに27の地域で、クリエーターたちとともに「デザインの宝物」を探してきた。

 本展は、NHKで放送してきた「デザインミュージアムジャパン」と歩調をあわせ、展示を通じて地域の魅力を発信し、日本全体にひとつの「デザインミュージアム」を浮かび上がらせようとする取り組みである。日本中の多くの人に「デザイン」は、じつは私たちのまわりに溢れていて、日々の暮らしに豊かさや活力を与えていることに気づいてもらうこと、そして、いまはまだ存在しない日本の「デザインミュージアム」の姿についての、ひとつの提案になることを目指す。

 今回の展示は、2024年度にリサーチされた8つの「デザインの宝物」を中心に展覧会が構成。

 菊地敦己(グラフィックデザイナー)「『ほうろうの生活用品』〈デザイナーなし〉の温かいデザイン」(栃木)、宮永愛子(現代美術作家)「『ヒラギノフォント』明朝体と京都の新しく古い関係」(京都)、塚本由晴(建築家)「『氷室』かき氷を生んだランドスケープ」(天理、奈良県)、五十嵐久枝(インテリアデザイナー)「『魔法瓶』ガラス職人たちの情熱が生んだ〈特産品〉」(大阪)、菱川勢一(映像工芸作家)「『大漁旗』漁師たちを鼓舞する魂のデザイン」(米子、鳥取県)、深澤直人(プロダクトデザイナー)「『石州瓦』瓦が生み出す町の〈雰囲気〉」(大田、島根県)、宮前義之(デザイナー)「『街路市』市300年続くコミュニケーションのデザイン」(高知)、佐藤卓(グラフィックデザイナー)「『スナック』〈間〉をつなぐ本能のデザイン」(宮崎)が紹介される。