EXHIBITIONS
藤田嗣治 絵画と写真
東京ステーションギャラリーで「藤田嗣治 絵画と写真」が開催される。
藤田嗣治(1886〜1968)は、乳白色の下地に描いた絵画で世界的に知られた、エコール・ド・パリを代表する画家だ。本展は、そんな藤田の芸術を「写真」をキーワードに再考。画家と写真の関係を「絵画と写真につくられた画家」「写真がつくる絵画」「画家がつくる写真」の3つの視点から紐解く。
藤田は、時代の寵児として多くのメディアを賑わせたが、そのアイコニックな風貌を世に知らしめたのは、幾度も描かれた自画像や繰り返し複製され流通した自身の肖像写真であった。それらは、極東からパリへやってきた無名の画家が世界の第一線に躍り出るために講じた、巧みな「メディア戦略」だったとされる。展示では、藤田が自分自身を描写した絵画と写真を通して、「見られたい自分」をつくり出し、セルフブランディングしていくプロセスを跡付ける。
また、多くの画家がそうであったように、藤田もまた写真を絵画制作に活用した。藤田は旅先でスケッチの代わりに写真を使い、世界のあらゆる風景や人々の姿を記録した。そして写り込んだ様々な細部は、必要に応じて写真から切り出され、絵画作品へと転用されていった。本展では、絵画に現れた写真の断片を探りあて、藤田の写真活用のプロセスを検証する。
さらに、いくつかのカメラを所有していた藤田は、生涯にわたって数千点に及ぶ写真を残した。華やかなパリ、情緒ただようラテンアメリカ、活気あふれる北京、そして日本。世界中を旅した藤田の写真は、その絵画に勝るとも劣らないものとなった。本展では、日本とフランスに所蔵されている藤田の写真のなかから珠玉のスナップショットを厳選。その感性を知るもうひとつの入り口として、藤田が手がけた写真を紹介する。
藤田嗣治(1886〜1968)は、乳白色の下地に描いた絵画で世界的に知られた、エコール・ド・パリを代表する画家だ。本展は、そんな藤田の芸術を「写真」をキーワードに再考。画家と写真の関係を「絵画と写真につくられた画家」「写真がつくる絵画」「画家がつくる写真」の3つの視点から紐解く。
藤田は、時代の寵児として多くのメディアを賑わせたが、そのアイコニックな風貌を世に知らしめたのは、幾度も描かれた自画像や繰り返し複製され流通した自身の肖像写真であった。それらは、極東からパリへやってきた無名の画家が世界の第一線に躍り出るために講じた、巧みな「メディア戦略」だったとされる。展示では、藤田が自分自身を描写した絵画と写真を通して、「見られたい自分」をつくり出し、セルフブランディングしていくプロセスを跡付ける。
また、多くの画家がそうであったように、藤田もまた写真を絵画制作に活用した。藤田は旅先でスケッチの代わりに写真を使い、世界のあらゆる風景や人々の姿を記録した。そして写り込んだ様々な細部は、必要に応じて写真から切り出され、絵画作品へと転用されていった。本展では、絵画に現れた写真の断片を探りあて、藤田の写真活用のプロセスを検証する。
さらに、いくつかのカメラを所有していた藤田は、生涯にわたって数千点に及ぶ写真を残した。華やかなパリ、情緒ただようラテンアメリカ、活気あふれる北京、そして日本。世界中を旅した藤田の写真は、その絵画に勝るとも劣らないものとなった。本展では、日本とフランスに所蔵されている藤田の写真のなかから珠玉のスナップショットを厳選。その感性を知るもうひとつの入り口として、藤田が手がけた写真を紹介する。