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EXHIBITIONS

盛田昌夫コレクション寄贈記念 特別展

イタリアの磁器 ‐ リチャード ジノリのクラシックとモダン

2025.05.17 - 07.27

リバティー・ベース〈孔雀〉 ジョヴァンニ・ブッファ デザイン/リチャード ジノリ
1900年代初め(1995年頃復刻) 愛知県陶磁美術館・盛田昌夫コレクション

 愛知県陶磁美術館で、盛田昌夫コレクション寄贈記念特別展「イタリアの磁器 ‐ リチャード ジノリのクラシックとモダン」が開催されている。

 同館では、2022年度に盛田昌夫よりリチャード ジノリの開窯期から2000年頃までの作品149点の寄贈を受けた。本展では、寄贈記念展として盛田昌夫コレクションを初公開している。

 リチャード ジノリの歴史は、フィレンツェのカルロ・ジノリ侯爵が、1735年に当時ヨーロッパ王侯貴族の憧れであった磁器焼成に向けて活動を開始し、1737年トスカーナ州の自領にドッチア窯を開き、磁器を完成したことから始まる。王侯貴族らに愛好されて発展し、1896年にはミラノのリチャード陶器会社と合併してリチャード ジノリ社となった。近代的な製陶会社となったこの時代には、日用品から高級磁器まで様々なテーブルウェアを製造するとともに、装飾美術の転換期を迎えた時代を背景として、生活空間を彩る美術陶磁を制作し、世界的な陶磁器メーカーへと発展した。

 1920年代から30年代には建築家ジオ・ポンティがアートディレクターを務め、ジノリのデザインに新風を吹き込む。そして2020年には「GINORI(ジノリ)1735」とブランド名称を変更し、現在に至る。現在まで、イタリア芸術の古典を大切にしながらも、新たなモダンデザインを模索し、数々の作品を生み出している。