EXHIBITIONS

Still / Structure

2025.09.13 - 09.28
 光灯で、濱田祐史、藤本純輝、山口幸士、渡部真梨菜による展覧会「Still / Structure」が開催される。

 濱田は1979年大阪府生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業後、東京を拠点に国内外で活動する。長時間露光や撮影素材の分解、現像方法への実験的アプローチを通して、写真の原理や表現の多様性に迫る作品を制作している。

 藤本は1997年三重県生まれ、京都芸術大学大学院修了。支持体として布をもちい、裂いたりかさねたりすることで、絵画に立体性や物理的な奥行きを与える表現を追求する。自然の質感や感覚を喚起するようなインスタレーション的絵画を制作している。

 山口は1982年神奈川県生まれ。スケートボードで得た独自の視点から、都市風景や日常のオブジェクトをペインティング、ドローイングなど多様な技法で描く。川崎を主題とした連作や風景の記憶をテーマに活動を続けている。

 渡部は1998年福島県生まれ、東京藝術大学大学院美術研究科修了。日常風景の錯覚や記憶をもとに、ジオラマ的構成で描く静物的絵画を展開する。まなざしの変化を通して、風景と自分との関係性を再編する絵画的試みを続けている。

 本展では、「静物画(Still life)」を現代的な視点から問い直し、4人のアーティストによる新作を紹介する。4人の作家に共通するのは、静止したイメージを起点に、世界との関係性を多層的にとらえ直そうとする姿勢である。作品に潜む時間性や構造性に注目することで、「絵画とは何か」という根源的な問いに対する応答が試みられている。