EXHIBITIONS

ザ・トライアングル

薬師川千晴:ノックノック、境界の扉をノックする。

2025.09.09 - 11.16

knock 2021 画像提供:薬師川千晴 撮影:⽚⼭達貴 「Soft Territory かかわりのあわい」 (滋賀県⽴美術館、2021)展⽰⾵景

 京都市京セラ美術館で「ザ・トライアングル 薬師川千晴:ノックノック、境界の扉をノックする。」が開催されている。

「ザ・トライアングル」は、同館のリニューアルオープンに際して新設された展示スペース。京都ゆかりの作家を中心に新進作家を育み、同館の来場者が現代美術に触れる場となることを目的としている。「作家・美術館・鑑賞者」を三角形トライアングルで結び、つながりを深められるよう、スペース名に「ザ・トライアングル」を冠した企画展シリーズを開催し、京都から新しい表現を発信してきた。

 本展の出展作家である薬師川千晴は1989年滋賀県⽣まれ。2013年に京都精華⼤学⼤学院芸術研究科博⼠前期課程芸術専攻を修了。これまで「対」という関係性を主題に独⾃の抽象絵画を⼿がけている。⾃作の顔料絵具を両⼿両⾜につけ描く「rub」シリーズでは、手足の動きの痕跡が残された2⾊あるいは4⾊の対になった⾊⾯が、時にそれぞれの領域を侵⾷しあうように⼀枚の平⾯の中に並置される。また、近年⼿がけている「knock」シリーズでは、画⾯の向こう側の⽬に⾒えない相⼿に向かって合図を送るかのように、絵具をつけた⾃⾝の⼿で画⾯をノックすることで絵画を制作している。

 本展では、この「knock」シリーズを中⼼に新作を展⽰。

 なお、今回の展示は「新進作家支援・育成事業等のためのチャリティ・オークション&ガラ・ディナー」を通じた支援のもと開催されている。