わたしを呼ぶ《アート》

　松岡美術館で、開館50周年記念「わたしを呼ぶ《アート》　古代エジプトの棺からシャガールまで」が開催される。

　本展は、開館50周年を記念する企画展の第3弾として開催されるもので、松岡清次郎が収集した多彩なコレクションを紹介する。松岡は20代半ばより骨董に魅せられ、美術品との一期一会の出会いのなかから、数千点におよぶ作品を選び取ってきた。数百点にもおよぶ出品物のなかから、自らの審美眼にかなった数点を選ぶという経験を幾度もかさねたことから、その判断はあたかも「アート」に「呼ばれた」かのようでもあったとされる。

　本展では、こうした松岡の審美観と収集の軌跡をたどりながら、古代エジプトの棺から20世紀のシャガールに至るまで、幅広いジャンルの所蔵作品を展示する。とくに、白金台への移転以降に展示機会の少なかった作品も含まれており、多角的なコレクションの全貌を通じて松岡コレクションの魅力を再発見する場となる。