EXHIBITIONS
盛田亜耶「聖女?/悪女?」
ギャラリー・アートアンリミテッドで、盛田亜耶による個展「聖女?/悪女?」が開催されている。
カッターで切り抜かれた精細な切り絵で知られる盛田亜耶。名画の登場人物を現代女性のモデルで描き、歴史上の女性像をいまに生きる人の身体として切り絵で表現している。薔薇や蛇、蝶など、神話を象徴する植物や動物たちと身体が一体化するという幻想的な強いイメージの構成が特徴となっている。
本展では、日本各地の美術館7館を巡回した「超絶技巧、未来へ-明治工芸のDNA」展に出品された《マグダラのマリア》を起点として、女性の多面性をテーマに展開された切り絵と素描25点を展示。
今回の展示に際し、盛田は次のように述べている。
「歴史や神話、美術のなかで描かれていた女性たちは『聖女』や『悪女』といった題材として多く語られてきた。マグダラのマリアは『娼婦』とされ、サロメやユディト、キルケーは『ファム・ファタール』として描かれてきた。しかし、彼女たちの本質はどうだったのか。魔性とされる多くは無自覚であり、男性の欲望や破滅願望の投影であったのではないか。意図的な悪も無自覚な悪も、魔性は性別を問わず存在する。『聖女?/悪女?』は、名画を手掛かりに、塗り重ねられた女性像を解きほぐす試みである。前回に続き、薔薇の連作を手がけたが、薔薇は美の象徴であり棘を持つ。その両義性は多面的な姿を浮かび上がらせる」(プレスリリースより)。
カッターで切り抜かれた精細な切り絵で知られる盛田亜耶。名画の登場人物を現代女性のモデルで描き、歴史上の女性像をいまに生きる人の身体として切り絵で表現している。薔薇や蛇、蝶など、神話を象徴する植物や動物たちと身体が一体化するという幻想的な強いイメージの構成が特徴となっている。
本展では、日本各地の美術館7館を巡回した「超絶技巧、未来へ-明治工芸のDNA」展に出品された《マグダラのマリア》を起点として、女性の多面性をテーマに展開された切り絵と素描25点を展示。
今回の展示に際し、盛田は次のように述べている。
「歴史や神話、美術のなかで描かれていた女性たちは『聖女』や『悪女』といった題材として多く語られてきた。マグダラのマリアは『娼婦』とされ、サロメやユディト、キルケーは『ファム・ファタール』として描かれてきた。しかし、彼女たちの本質はどうだったのか。魔性とされる多くは無自覚であり、男性の欲望や破滅願望の投影であったのではないか。意図的な悪も無自覚な悪も、魔性は性別を問わず存在する。『聖女?/悪女?』は、名画を手掛かりに、塗り重ねられた女性像を解きほぐす試みである。前回に続き、薔薇の連作を手がけたが、薔薇は美の象徴であり棘を持つ。その両義性は多面的な姿を浮かび上がらせる」(プレスリリースより)。