EXHIBITIONS

息継ぎ、オオウチリサ、若林菜穂「謬(View)」

アートかビーフンか白厨
2025.11.21 - 2026.01.10
 アートかビーフンか白厨で、息継ぎ、オオウチリサ、若林菜穂による展覧会「謬(View)」が開催される。

 息継ぎは2001年生まれ。絵を通してキャラクターと人との関係性に注目し、心理的・物理的距離の近さを探る作品を制作している。アニメやゲームの登場人物との共生が日常となった現代における、新たな人間関係や人生観を描く。

 オオウチリサは1998年群馬県生まれ。多摩美術大学油画専攻卒業。自然物が持つ原始的な模様やかたちに注目し、自然界に繰り返し現れるパターンやリズムの観察を通じて、普遍性と存在の確かさを平面作品として記録している。

 若林菜穂は1991年東京都生まれ。2017年に武蔵野美術大学油絵学科を卒業。撮り溜めたスナップフォトをもとに絵画を制作し、「内」と「外」の狭間で生まれる固有の時空を表現している。

 本展のタイトル「謬(View)」は、英語の“View”と、証拠のない・誤りといった意味を持つ漢字「謬」をかさねることで、見えるもの自体がつねに誤謬を孕んでいることを提示する。さらに「謬」の字に含まれる「翏」という構成要素に込められた、鳥の羽ばたき、鹿の鳴き声、遠くから吹く風の音といった意味に着目し、人が自然や風景に耳を澄ませ、その情景を語る姿を想起させる。本展覧会では、AIによってこの世にない風景が生成される現代、あるいはあらゆる未来が過去となってしまった時代において、風景画を通して「見るとは何か」を問い直すことを試みる。