フラワーアーティスト・東信が「名画の時間」を表現。儚い花々の生命を記録した映像作品をチェック
絵画に描かれてきた「時間」の表現に焦点を当てた展覧会「名画の時間」が、箱根のポーラ美術館で開催される。本展では、黒田清輝、東山魁夷、モネ、ルノワール、ゴッホら巨匠による名品約80点のほか、フラワーアーティストの東信が本展のために制作した映像作品も見ることができる。会期は12月8日~2019年3月17日。
様々な表現によって絵画のなかに描かれてきた「時間」。今回、箱根のポーラ美術館で開催される「名画の時間」展は、そうした絵画における「時間」の表現に焦点を当てた展覧会だ。
本展では、瞬間的な情景や時代特有の空気、永遠性など、絵画に描かれる「時間」をテーマに、ポーラ美術館のコレクションから約80点の名品をピックアップ。かたちを持たない「時間」を描くために、画家たちはいかにしてモチーフや表現方法を選んできたのかを、西洋絵画、日本の絵画、版画と幅広いジャンルの作品を通して探っていく。
特別企画として国内外で活躍するフラワーアーティストの東信が、ポーラ美術館収蔵の花の絵画とコラボレーションした映像シリーズ「Drop Time」も見どころのひとつだ。
同作において東は、黒田清輝《菊》(1912)、ピエール・オーギュスト・ルノワール《アネモネ》(1883~90頃)、オディロン・ルドン《日本風の花瓶》(1908)の3点を生花によって再現。その花々を数週間にわたり撮影し、生命の移ろいを記録することによって、限られた儚い「時間」の視覚化を試みた。名画に多彩に描かれてきた「時間」の表現を、東によるコラボレーション作品を交えて体感できる。