6000年の歴史をたどる。奈良国立博物館で特別展「世界探検の旅―美と驚異の遺産―」が開催へ
奈良国立博物館開館130年・天理大学創立100周年記念特別展「世界探検の旅―美と驚異の遺産―」が奈良国立博物館で開催される。本展では、天理大学附属天理参考館の貴重なコレクションを中心に、世界各地の文明や神々、20世紀の民族文化などをテーマにした約250件の作品が展示される。会期は2025年7月26日~9月23日。
奈良国立博物館開館130年・天理大学創立100周年記念特別展「世界探検の旅―美と驚異の遺産―」が奈良国立博物館で開催される。会期は2025年7月26日~9月23日。
本展は、天理大学附属天理参考館の膨大なコレクションのなかから厳選された約250件の貴重な資料を一堂に展示するもの。展示は、考古資料や民族資料を中心に構成され、「文明の交差する世界」「神々と摩訶不思議な世界」「追憶の20世紀」の3章から成り立っており、約6000年にわたる人類の歴史を探求する内容となる。
天理参考館のコレクションは、世界中から集められた30万点に及ぶ膨大な資料群であり、とくに稀少な作品や初公開のものも含まれている。また、奈良国立博物館の仏教美術作品とともに展示され、訪れる者に時空を超えた世界探検の旅を提供する。
第1章「文明の交差する世界」では、ユーラシア大陸の東西で発展した文明とその交流をテーマにした資料が紹介される。シルクロードを通じて異なる文化が交わり、歴史的なつながりが生まれた様子が、貴重な遺品を通して浮き彫りになる。第2章「神々と摩訶不思議な世界」では、世界各地の神々や精霊への信仰がいかに人々の死生観と結びついていたのかを探る。古代から現代に至るまで、死後の世界を信じた証としての驚異的な品々が並ぶ。
最後に第3章「追憶の20世紀」では、急速に変化する世界のなかで失われつつある民族文化の造形が紹介される。現代社会では見ることが難しくなった郷愁を誘う造形が展示され、その背後にある多様な民族文化の歴史と精神を伝える。展示を通じて、訪れる者は過去と現在を行き来し、世界各地の文化に触れる貴重な体験を得ることができる。
来館者に世界の美術と文化の深さを感じさせる今回の展覧会。この機会に、時空を超えた文化遺産を体感し、その背後に隠された人類の歴史と精神を感じとってほしい。