2024.12.13

今週末に見たい展覧会ベスト15。荒川ナッシュ医、松谷武判の個展から、ポーラ美術館の「カラーズ」展まで

今週閉幕する/開幕した展覧会のなかから、とくに注目したいものをピックアップしてお届け。なお、最新情報は各館公式サイトを参照してほしい。

展示風景より
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もうすぐ閉幕

ベル・エポック―美しき時代 パリに集った芸術家たち(パナソニック汐留美術館

 パナソニック汐留美術館で「ベル・エポック―美しき時代 パリに集った芸術家たち ワイズマン&マイケル コレクションを中心に」が12月15日まで開催されている。

 19世紀末から1914年頃までのパリが芸術的にもっとも華やいだ時代「ベル・エポック」。本展は、ベル・エポック期から1930年代に至る時代の美術、工芸、舞台、音楽、文学、モード、科学といった様々なジャンルで花開いた文化のありようを重層的に紹介するものだ。

 会場には、トゥールーズ=ロートレックやジュール・シェレによるポスター、当時のブルジョワたちが身にまとった衣服に装身具、エミール・ガレやルネ・ラリックの工芸作品に加えて、芸術家同士の交流がうかがえる書簡や稀覯本など、その頃のパリの繫栄や活気を鮮明に伝える多様な分野の作品が展示されている。とりわけ、展示の中核を担う、デイヴィッド・E・ワイズマンとジャクリーヌ・E・マイケルの絵画コレクションは、往時のモンマルトルの世相を色濃く反映した珠玉の作品群と言えるだろう。

会期:2024年10月5日〜12月15日
会場:パナソニック汐留美術館
住所:東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4階
電話番号:050-5541-8600 
開館時間:10:00〜18:00(12月13日、14日は〜20:00) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:水 
料金:一般 1200円 / 65歳以上 1100円 / 大学生・高校生 700円 / 中学生以下 無料

UNSOLD UNSOLD|杉本博司、ソフィ・カル、青柳龍太(ギャラリー小柳

 銀座のギャラリー小柳で、杉本博司、ソフィ・カル、青柳龍太による展覧会「UNSOLD UNSOLD|杉本博司、ソフィ・カル、青柳龍太」が12月14日に閉幕する。

 本展は、2014年11月にギャラリー小柳で開催した「UNSOLD」展を再現する展示だ。10年前、3人のアーティストにより蚤の市に出され売れ残った品々は、ギャラリーという場に移されることにより、全体でひとつの「UNSOLD」というインスタレーション作品として売りに出された(しかしそれは売れ残るという結果となった)。

 本展では、それを10年ぶりに「UNSOLD UNSOLD」(売れ残りの売れ残り)として再び販売するもの。なお本展に際し、2014年に発行された展覧会カタログも再版。杉本の新テキストを加え『UNSOLD UNSOLD』として発行されている。

会期:2024年11月21日〜12月14日
会場:ギャラリー小柳
住所:東京都中央区銀座1-7-5 小柳ビル9階
電話番号:03-3561-1896 
開館時間:12:00〜19:00 
休館日:日月祝 
料金:無料

SENSE ISLAND/LAND |感覚の島と感覚の地 2024(猿島および横須賀市街地)

展示風景より、チェ・ジョンファ《おいしくなーれ》

 2019年に横須賀の無人島・猿島でスタートした「Sense Island - 感覚の島 - 暗闇の美術島」。今年からは、横須賀市街地にエリアを拡げ「SENSE ISLAND」から「SENSE ISLAND/LAND」にアップデート。夜間のみならず日中も楽しめるアートイベントとして2年ぶりにリニューアル開催されている。会期は12月15日まで。レポートはこちら

 横須賀は、江戸時代はペリー来航の地として、第二次世界大戦時には要所を守る重要な役割を果たす地として、そして現在はアメリカの文化が交差する地として知られている。東京湾最大の無人島である「猿島」や、日本最初の洋式燈台として知られる観音埼灯台のある「観音崎公園」、現存する世界最古の鋼鉄戦艦・世界三大記念艦「三笠」のある「三笠公園」といった歴史的拠点ほか、2024年にプリツカー賞を受賞した建築家・山本理顕が設計した横須賀美術館、昭和の街並みが残るエリアなど文化的拠点も数多く存在している。

 同企画は、このように様々な歴史、文化、産業が積み重なる横須賀の「地層」に着目することで、アートによる時間と大地の可視化と文脈化を試みるものとなっている。

会期:2024年10月2日〜12月15日
会場:猿島および横須賀市街地(神奈川県)
猿島会場:金土日祝の夜間
市街地会場:会期中の日中(各施設の利用時間に準ずる)

オタケ・インパクト ―越堂・竹坡・国観、尾竹三兄弟の日本画アナキズム(泉屋博古館東京

展示風景より

 国家主導によって芸術分野も近代化が図られた明治時代。文部省美術展覧会(文展)をはじめ、様々な展覧会が開催されるなか、日本画壇で活躍したのが、越堂(えつどう、1868~1931)、竹坡(ちくは、1878~1936)、国観(こっかん、1880~1945)の「尾竹三兄弟」だ。この三兄弟の作品の革新性と魅力を紹介する展覧会「オタケ・インパクト ―越堂・竹坡・国観、尾竹三兄弟の日本画アナキズム」が泉屋博古館東京で12月5日まで開催されている。レポートはこちら

 本展では代表作のほか、東京での初公開や本展準備中に発見された作品、そして未公開資料も多数集結。岡倉との衝突で展覧会から撤去された幻の作品《絵踏》も修復されて初公開となっている。そのインパクトは、現代でも強烈で日本画の概念を広げてくれると同時に、「展覧会制度」の光と影に翻弄された画家の姿も浮き彫りにしている。

会期:2024年10月19日~12月5日
会場:泉屋博古館東京
住所:東京都港区六本木1-5-1
電話番号:050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間:11:00~18:00(金〜19:00) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月
料金:一般 1200円 / 大高生 800円

無言館と、かつてありし信濃デッサン館 ― 窪島誠一郎の眼(静岡県立美術館

関根正二 自画像 1916年 長野県立美術館蔵(信濃デッサン館コレクション)

 静岡県立美術館で「無言館と、かつてありし信濃デッサン館 ― 窪島誠一郎の眼」が12月15日までの会期となっている。

 本展では、窪島誠一郎によって実現した信濃デッサン館(2018に閉館)と無言館のつながりに初めて目を向ける機会となるものだ。無言館に集められた戦没画学生の絵や彫刻とともに、信濃デッサン館旧蔵の「夭折」した洋画家村山槐多や関根正二、靉光らの絵を展示。人生半ばで世を去った画家たちの情熱や創造の原点を紹介する展覧会だ。

会期:2024年10月12日〜12月15日
会場:静岡県立美術館
住所:静岡県静岡市駿河区谷田53-2
電話番号:054-263-5755 
開館時間:10:00〜17:30 ※入場は閉館の30分前まで 
休館日:月
料金:一般 1200円 / 70歳以上 600円 / 大学生以下 無料

緑の日々|上原沙也加(kanzan gallery

copyright:上原沙也加

 東神田にあるkanzan galleryで、写真家・上原沙也加による個展「緑の日々」が12月15日まで開催されている。

 上原は1993年沖縄県生まれで、東京造形大学を卒業。風景のなかに立ち現れる記憶や傷跡、場所や物が保持している時間の層をとらえる実践として、写真作品を制作してきた。

 台湾を撮影した新作のカラー写真で構成される本展は、VOCA展2024で発表され奨励賞ならびに大原美術館賞を受賞した「幽霊たちの庭」と、MISA SHIN GALLERY(東京)で公開された「花売りのおばあさん」を含むモノクロームのシリーズ「緑の部屋」と蝶番の関係にあるものだという。

会期:2024年11月9日〜12月15日
会場:kanzan gallery
住所:東京都千代田区東神田1-3-4 KTビル2階
電話番号:03-6240-9807 
開館時間:12:00〜19:00(日〜17:00) 
休館日:月火
料金:無料

荒川ナッシュ医 ペインティングス・アー・ポップスターズ(国立新美術館

パフォーマンス風景より、荒川医《ネメシス・ペインティング(宿敵の絵画)》

 東京・六本木の国立新美術館で開催中の、アメリカ在住のパフォーマンスアーティスト・荒川ナッシュ医による、アジア地域における初めての美術館個展「ペインティングス・アー・ポップスターズ」が12月16日で閉幕する。レポートはこちら

 荒川ナッシュ医は1977年福島県いわき市生まれ。98年からニューヨーク、2019年よりロサンゼルスに居住する米国籍のクィア・パフォーマンス・アーティストだ。様々なアーティストと共同作業を続けながら、「私」という主体を再定義し、アートの不確かさをグループ・パフォーマンスとして表現している。ロサンゼルスのアートセンター・カレッジ・オブ・デザイン、大学院アートプログラム教授。

 本展は荒川ナッシュによる個展でありながら、同氏に協力する20数名の画家による絵画が会場内に「登場」。それぞれの絵画を存在感のあるポップスターとみなし、荒川ナッシュはその絵画のアティテュード(姿勢)から発案された協働パフォーマンスを会期中に発表している。

会期:2024年10月30日〜12月16日
会場:国立新美術館
住所:東京都港区六本木7-22-2
電話番号:050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間:10:00~18:00(金〜20:00) ※入場は閉館の30分前まで
休館日:火 
料金:無料

松谷武判(東京オペラシティ アートギャラリー

展示風景より

 1960年代に「具体美術協会」(具体)の第2世代として名を馳せた現代美術家・松谷武判(1937〜)。その過去最大規模の回顧展が東京オペラシティ アートギャラリーで開催されている。会期は12月17日まで。レポートはこちら

 松谷は1937年大阪生まれ。14歳で結核にかかり、22歳までの8年間を闘病生活に費やした。この期間に日本画を学び、63年には具体美術協会に加入。松谷は当時の新素材であるビニール系接着剤を用いてレリーフ状の作品を制作し、注目を集めた。その後66年に渡仏し、パリを拠点に版画制作に取り組み始め、ボンドと鉛筆の黒鉛を組み合わせた独自の作品スタイルを確立。さらに、インスタレーションやパフォーマンスの分野でも独自の表現を展開し、87歳を迎えたいまもなお旺盛な創作活動を続けている。

 本展は、松谷の半世紀以上にわたる制作活動の全貌を紹介する国内初の包括的な展覧会であり、各時期の代表作を含む総数200点以上の作品が展示。これまで発表されていなかった希少な作品や未発表のスケッチブックから最新作まで、松谷の創作活動の軌跡をたどるものとなっている。

会期:2024年10月3日〜12月17日
会場:東京オペラシティ アートギャラリー(ギャラリー1, 2, 3)
住所:東京都新宿区西新宿 3-20-2 東京オペラシティビル 3F
電話番号:050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間:11:00〜19:00 ※入場は18:30まで
休館日:月(祝休日の場合は翌火)
料金:一般 1600円 / 大・高生 1000円 / 中学生以下無料

今週開幕

カラーズ ― 色の秘密にせまる 印象派から現代アートへ(ポーラ美術館

 箱根のポーラ美術館で、近代から現代までの美術における色彩の歴史を読み直す「カラーズ ― 色の秘密にせまる 印象派から現代アートへ」展が開催される。会期は12月14日~2025年5月18日。

 本展では、近代から現代までの美術における「色彩」に注目し、色彩論や色を表現する素材との関係にふれながら、その役割についてあらためて考察することを試みる。チューブ入りの油絵具を巧みに扱い、様々な色彩によって視覚世界を再構築した19世紀の印象派や新印象派から、20世紀のフォーヴィスムの絵画や抽象絵画、そして色彩の影響力によって観る者の身体感覚をゆさぶる現代アートにいたる近現代の色彩の美術史を、絵画や彫刻、インスタレーションなどによって読み直すという。

会期:2024年12月14日〜2025年5月18日
会場:ポーラ美術館
住所:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285
電話番号:0460-84-2111 
開館時間:9:00〜17:00 ※入場は閉館の30分前まで 
休館日:会期中無休 
料金:一般 2200円 / 大学・高校生 1700円 / 中学生以下 無料

evala 現われる場 消滅する像(NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]

《-a》2021年(参考図版)「2121年 Futures In-Sight」(21_21 DESIGN SIGHT、東京)展示風景 撮影:清水はるみ

 NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]で「evala 現われる場 消滅する像」が開催される。会期は12月14日〜2025年3月9日。

 evalaは2000年代以降、個人としての活動のみならず多くのコラボレーションを行うなど、幅広い分野で活躍する音楽家でありサウンド・アーティスト。17年からは、新たな聴覚体験を創出するプロジェクト「See by Your Ears」を国内外で展開。ほぼ音だけで構成されているにもかかわらず、鑑賞者の視覚的想像力をも喚起する作品群は、既存のフォーマットに依拠しない音響システムを駆使した独自の「空間的作曲」によって、文字通り「耳で視る」ものとして高い評価を得ている。

 本展は、「See by Your Ears」シリーズと新作を含めた、現時点での集大成となる展覧会だ。会場では、《大きな耳をもったキツネ》や、そこから発展し多くの国々で発表されてきた作品、さらにICCでもっとも大きな展示室を全室使用した大型インスタレーションなどを紹介。複数の新作によって精緻に構築された音響空間のなかで、聴くことと見ることが融けあう新たな知覚体験を様々な方法で提示するという。

会期:2024年12月14日〜2025年3月9日
会場:NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]
住所:東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー4階
電話番号:0120-144199 
開館時間:11:00〜18:00 ※入館は閉館の30分前まで 
休館日:月(ただし、祝日の場合は開館し翌平日休館)、12月28日〜1月3日、2月9日
料金:一般 1000円 / 大学生 800円 / 65歳以上・高校生以下 無料

MOTアニュアル2024 こうふくのしま(東京都現代美術館

 東京都現代美術館で「MOTアニュアル2024 こうふくのしま」が開催される。会期は12月14日〜2025年3月30日。

 シリーズの第20回となる本展では、清水裕貴、川田知志、臼井良平、庄司朝美を、その最新作とともに紹介。展覧会のタイトルにある「しま」は、4名の作家が拠点を置く「日本」の地理的条件に対する再定義を含んでいるとともに、作家らによる作品も自身の足元を起点にしながら、より大きな文脈や関係へと開かれている。作家らは多様なアプローチを通じて、現実の世界を視覚的に置き換え描き出すことにより、身のまわりや自己の多義性や重層性と対峙。これらの作品は、作者の解釈や意図を超え、見る者がそれぞれの視点や感覚、経験を通して主体的に意味を見出すための装置として働き、それぞれに異なる見かたや感じかたをうながすものとなる。

会期:2024年12月14日〜2025年3月30日
会場:東京都現代美術館
住所:東京都江東区三好4-1-1
開館時間:10:00〜18:00 
休館日:月 
料金:一般 1300円 / 大学生・専門学校生・65 歳以上 900円 / 中高生 500円 / 小学生以下 無料

栗林隆 Roots(神奈川県立近代美術館 葉山

栗林隆 元気炉ー初号基 富山(Genki-ro / No.0 Toyama) 2020 下山芸術の森 発電所美術館、富山、日本 撮影=志津野雷

 国際美術展「ドクメンタ15」(2022)への参加や、「六本木アートナイト 2023」のメインプログラム・アーティストなど、精力的な活躍を見せる栗林隆。その大規模個展「栗林隆 Roots」が神奈川県立近代美術館 葉山で開催される。会期は12月14日〜2025年3月2日。

 本展では、葉山館展示室外の普段は使わない様々な空間を利用し、新作のインスタレーションを発表。また、未発表のドローイングや映像作品なども展示することで、栗林の過去と未来の「境界=今」を紹介するものとなる。

会期:2024年12月14日〜2025年3月2日
会場:神奈川県立近代美術館 葉山
住所:神奈川県三浦郡葉山町一色2208-1
開館時間:9:30〜17:00 ※入館は閉館の30分前まで 
休館日:月(1月13日、2月24日を除く)、12月29日〜2025年1月3日 
料金:一般 1000円 / 20歳未満・学生 850円 / 65歳以上 500円 / 高校生 100円 / 中学生以下無料

小西真奈 Wherever(府中市美術館

Untitled 2023 キャンバスに油彩 作家蔵

 東京都の府中市美術館で、画家・小西真奈による個展「小西真奈 Wherever」が開催される。会期は12月14日〜2025年2月24日。

 本展は、小西にとって美術館における初の大規模個展であり、会場では絵画約100点(油彩画約80点、鉛筆・水彩画約20点)を展示予定。VOCA賞を受賞した2点の作品や、コロナ禍の時期に描かれたという自宅周辺の風景など、2000年代の代表作を精選。近作から新作に至るまで余すところなく紹介する機会となる。

会期:2024年12月14日〜2025年2月24日
会場:府中市美術館 2階企画展示室
住所:東京都府中市浅間町1-3(都立府中の森公園内)
電話番号:050-5541-8600(ハローダイヤル) 
開館時間:10:00〜17:00 ※入場は16:30まで 
休館日:月(ただし、1月13日、2月24日は開館)、12月29日~1月3日、1月14日
料金:一般 800円 / 高校・大学生 400円 / 小・中学生 200円

HAPPYな日本美術―伊藤若冲から横山大観、川端龍子へ―(山種美術館

 東京・広尾の山種美術館で、特別展「HAPPYな日本美術―伊藤若冲から横山大観、川端龍子へ―」が開催される。会期は12月14日〜2025年2月24日。

 本展では、伊藤若冲《鶴図》や川端龍子《百子図》に見られるような、長寿や子宝、富や繁栄など、人々の願いが込められた美術に焦点を当て、松竹梅や七福神をはじめ、現代においてもラッキーなモチーフと言える作品を紹介。また、《埴輪(猪を抱える猟師)》など、ユーモラスかつ幸福感のある表現や情景など、見る者を楽しく幸せな気持ちにする力を持った作品もあわせて展示されるという。

会期:2024年12月14日〜2025年2月24日
会場:山種美術館
住所:東京都渋谷区広尾3-12-36 
開館時間:10:00〜17:00 ※入場は閉館の30分前まで
休館日:月(ただし、1月13日、2月24日は開館)、1月14日、12月29日~1月2日
料金:一般 1400円 / 中学生以下無料

石岡瑛子Iデザイン(島根県立石見美術館

 島根県立石見美術館で、特別展「石岡瑛子 I デザイン」の巡回展が開催される。会期は12月14日〜2025年2月24日。兵庫県立美術館でのレポートはこちら

 石岡瑛子(1938~2012)は、日本のデザイナーでアートディレクター。1961年に資生堂宣伝部へ入社。前田美波里を起用したポスターなどで頭角を現し、独立後は1970年代にはPARCO、角川文庫など時代を揺るがす数々のキャンペーン、ファッションショーの演出、書籍デザインなどを手がけてきた。80年代初頭に活動の拠点をニューヨークに移して以降は、美術および衣装デザインなど、さらにボーダーレスに仕事の領域を広げ、舞台「M.バタフライ」でニューヨーク批評家協会賞、アルバム「TUTU」でグラミー賞、映画「ドラキュラ」でアカデミー賞を受賞するなど世界的評価を得た。

 本展は、石岡のデザインを中心とした仕事を振り返りながら、今日にも通じるその仕事をたどるものとなる。

会期:2024年12月14日〜2025年2月24日
会場:島根県立石見美術館
住所:島根県益田市有明町5-15 島根県芸術文化センター「グラントワ」内
電話番号:0856-31-1860(グラントワ代表) 
開館時間:10:00〜18:00 
休館日:月(ただし、2月11日は開館)、12月28日〜1月3日、2月12日
料金:一般 1000円 / 大学生 600円 / 小中高生 300円