今週末に見たい展覧会ベスト8。アンゼルム・キーファーから大正イマジュリィ、ネルホル展まで
今週閉幕する/開幕した展覧会のなかから、とくに注目したいものをピックアップしてお届け。なお、最新情報は各館公式サイトを参照してほしい。

もうすぐ閉幕
アンゼルム・キーファー「Two Paintings」(ファーガス・マカフリー東京)

今年6月まで京都の世界遺産・二条城で個展「アンゼルム・キーファー:ソラリス」を開催したアンゼルム・キーファー。同展と並行してキーファーによる個展「Two Paintings」が、ファーガス・マカフリー東京で7月12日まで開催されている。
二条城での個展の準備期間、キーファーはとくに2点の絵画《E. T. A. ホフマンのために》(2015-24)と《er hexte eine Schlange aus dem Wasser》(2016)の呼応に強く心を惹かれたという。静かな水面に映る牧歌的な風景と、蛇の彫刻からなるこれらの絵画では、金、ウルトラマリン、黄土色、柔らかな白が使われ、2点は自然光が差し込むファーガス・マカフリー東京の展示空間で共鳴している。
日本文化において蛇は知恵、富、変容、再生、更新の象徴であり、神々の使者ともされている。干支の「蛇」にあたる今年こそ、この初公開の大作2点をぜひ堪能してほしい。
会期:2025年4月2日~7月12日
会場:ファーガス・マカフリー東京
住所:東京都港区北青山3-5-9
電話番号:03-6447-2660
開館時間:11:00~19:00
料金:無料
今週開幕
「喜如嘉の芭蕉布展」(国立工芸館)

金沢の国立工芸館で、「喜如嘉の芭蕉布展」が7月11日から開催される。
「沖縄の風土が生んだもっとも沖縄らしい織物」といわれる芭蕉布だが、現在、沖縄本島の大宜味村喜如嘉でその製法が伝承されるのみになっている。本展は、重要無形文化財の指定から50周年を記念して、芭蕉布の技術復興に尽力した人間国宝、故・平良敏子とその工房の作品を中心に、芭蕉布の歴史的名品もあわせ展示し、その魅力を紹介するものとなる。
会期:2025年7月11日~8月24日
会場:国立工芸館
住所:石川県金沢市出羽町3-2
電話番号:050-5541-8600
開館時間:09:30~17:30(7月18日~8月16日の金土は~20:00) ※入館は閉館30分前まで
休館日:月(ただし7月21日、8月11日は開館)、7月22日、8月12日
料金:一般 900円 / 大学生 600円 / 高校生 400円 / 中学生以下、障害者手帳をお持ちの方とその付添者1名 無料