2025.9.19

今週末に見たい展覧会ベスト15。「大ゴッホ」展から「BIWAKOビエンナーレ2025」まで

今週閉幕する/開幕した展覧会のなかから、とくに注目したいものをピックアップしてお届け。なお、最新情報は各館公式サイトを参照してほしい。

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もうすぐ閉幕

「彼女たちのアボリジナル・アート オーストラリア現代美術」(アーティゾン美術館

展示風景より、イワニ・スケース《えぐられた大地》(2017) 石橋財団アーティゾン美術館 ©︎ Courtesy the Artist and THIS IS NO FANTASY

 東京・京橋のアーティゾン美術館で「彼女たちのアボリジナル・アート オーストラリア現代美術」が開催されている。会期は9月21日まで。レポートはこちら

 オーストラリア先住民によるアボリジナル・アートは、地域独自の文脈で生まれた作品への再考が進む近年、改めて注目を集めている。昨年開催された第60回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展では、アボリジナル作家の個展を展示したオーストラリア館が国別参加部門の金獅子賞を受賞した。

 複数の女性アボリジナル作家に焦点を当てる展覧会の開催は、日本にておいて初となる。所蔵作家4名を含む7名と1組による計52点の出展作品を通じて、アボリジナル・アートに脈々と流れる伝統文化の息づかいを感じ取る機会となっている。

 会期:2025年6月24日〜9月21日
会場:アーティゾン美術館
住所:東京都中央区京橋1-7-2
開館時間:10:00〜18:00(金〜20:00)※入館は閉館の30分前まで
休館日: 月
料金:[ウェブ予約]1800円 /[窓口販売]2000円 / 学生無料(要ウェブ予約)

 特別展「江戸☆大奥」(東京国立博物館

展示風景より

  東京・上野の東京国立博物館 平成館で、江戸時代に築かれた「大奥」を紐解く特別展「江戸☆大奥」が開催されている。会期は9月21日まで。レポートはこちら

 NHKドラマ10「大奥」で用いられた衣装や「御鈴廊下」のセットを再現するいっぽう、実際にあった江戸時代における大奥の見取り図を表す絵図、武家女性の衣装なども展示され、ドラマや映画の世界と実際の大奥を比較しながら理解を深められる機会となっている。

 また、本展の音声ガイドナビゲーターには、ドラマ 10「大奥」(NHK)で徳川吉宗役を務め、大河ドラマ 「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(NHK)に大奥総取締 高岳役で出演している冨永愛が就任。また、江戸の大奥を舞台に猫と人間の日々を描いた漫画『猫奥』(講談社)とのコラボレーションや、会場限定の特別コラボグッズ販売など、本展を記念した特別企画も多数展開されている。

会期:2025年7月19日~9月21日
会場:東京国立博物館 平成館
住所:東京都台東区上野公園13-9
電話番号:050-5541-8600 
開館時間:9:30~17:00(金土~20:00) ※入館は閉館の30分前
休館日:月
料金:一般 2100円 / 大学生 1300円 / 高校生 900円 / 中学生以下、障がい者とその介護者1名は無料

「世界探検の旅―美と驚異の遺産―」(奈良国立博物館

グデア頭像 イラク 前22世紀

 奈良国立博物館で特別展「世界探検の旅―美と驚異の遺産―」が開催中。会期は9月23日まで。

 本展は、世界中から集められた天理大学附属天理参考館の30万点にのぼる膨大なコレクションから厳選した作品群と、奈良国立博物館所蔵の仏教美術作品などを組み合わせ、人類の約6000年に及ぶ歴史を探求する内容となっている。

 展示は「文明の交差する世界」「神々と摩訶不思議な世界」「追憶の20世紀」の3つの章で構成され、考古資料や民族資料を中心に約220件が出品されている。天理参考館のみが所蔵する稀少な作品や初公開の作品にも注目したい。

会期:2025年7月26日~9月23日
会場:奈良国立博物館
住所:奈良県奈良市登大路町50
電話番号:050-5542-8600
開館時間:9:30~17:00 ※入館は閉館の30分前まで
料金:一般 1800円 / 高大生 1300円 / 中学生以下無料

「これからの風景 世界と出会いなおす6のテーマ」(静岡県立美術館

展示風景より

 静岡市の静岡県立美術館で、風景画や風景表現に焦点を当てた展覧会「これからの風景 世界と出会いなおす6のテーマ」が開催されている。会期は9月23日まで。レポートはこちら

 同館は風景画や風景表現のコレクションを収集の柱としてきたが、本展はこれらコレクションを現代にも通底する身近な問題にも接続する6つのテーマ(記憶/鑑賞/観光/場所/環境/対話)でとらえなおす。「鑑賞」をテーマとする章では、触図(触って分かる図や絵)や音声ガイドなどを手がかりに、視覚以外の感覚を通して風景画を鑑賞する方法を提案している。

会期:2025年7月5日~9月23日
会場:静岡県立美術館
住所:静岡市駿河区谷田53-2
電話番号:054-263-5755
開館時間:10:00~17:30 ※入館は閉館の30分前
休館日:月(祝日・振替休日の場合は開館し、翌日休館)
料金:一般 1000円 / 70歳以上 500円 / 大学生以下 無料

 「絵画入門 よくわかる神仏と人物のフシギ」(静嘉堂文庫美術館

展示風景より

 古美術のなかの神、仏、そして人の姿に注目する入門展「絵画入門 よくわかる神仏と人物のフシギ」が、東京・丸の内の静嘉堂文庫美術館で開催中だ。会期は9月23日まで。レポートはこちら

 物語や和歌を主題としたやまと絵に描かれた人物、神を表現した絵、禅宗を中心に愛好された道教や仏教の高僧などを描いた絵、中国の故事を題材にした絵などをとりあげた本展は、様々な切り口によって、神仏と人物が表されるときの約束事や背景にあるストーリーを、やさしくひも解きながら紹介するものとなっている。

会期:2025年7月5日〜9月23日
会場:静嘉堂文庫美術館
住所:東京都千代田区丸の内2-1−1 明治生命館1F
開館時間:10:00〜17:00(毎月第4水曜日は〜20:00、9月19日、20日は〜19:00) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月(22日は開館)
料金:一般 1500円 / 大学・高校生 1000円 / 中学生以下 無料

今週開幕

「シアターウォーク/A Walk in Theater」(メニコン シアターAoi)

  名古屋市のメニコン シアターAoiで、アーティスト・梅田哲也による新作パフォーマンス「シアターウォーク/A Walk in Theater」が開催されている。会期は9月15日〜20日。

 梅田はこれまで国内外で類似のツアー型作品を多数発表しており、観客の時間的・空間的な感覚に揺さぶりを与える表現を追求してきた。近作には、高槻現代劇場での「9月0才」(2022)、KYOTO EXPERIMENTでの「リバーウォーク」(2022)、韓国のナムジュン・パイク・アートセンターでの「Walk about Water」(2024)などがある。

 本作は、同シアターが入居する株式会社メニコンの本社社屋を舞台とし、観客が劇場の裏側や普段は立ち入ることのない空間を巡る“ツアー型パフォーマンス”として実施されている。

上演期間:2025年9月15日〜20日
会場:メニコン シアターAoi
住所:愛知県名古屋市中区葵3-21-19
電話番号:052-938-7185
上演時間:9月15日 14:00~18:00(全13枠)、17日〜19日 18:00~20:00(各日7枠)、20日 14:00~18:00(全13枠)
休演日:9月16日
料金:一般 2500円 / 25歳以下 1000円 / 障害者(付添者1名無料) 1000円 / リピーター(2回目以降) 1000円

「ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧」(国立新美術館

展示風景より

 東京・六本木の国立新美術館で、世界屈指のジュエリーブランド「ブルガリ」の展覧会「ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧」が開幕した。会期は12月15日まで。レポートはこちら

 タイトルにある「カレイドス」はギリシャ語に由来し、「美しい(カロス)」「形態、種類(エイドス)」を意味する言葉。本展ではブルガリの「色彩」をテーマに、メゾンの歴史を刻む「ブルガリ・ヘリテージ・コレクション」と個人コレクションからの貴重なジュエリーとアートを展覧するものとなっている。

会期:2025年9月17日~12月15日
会場:国立新美術館
住所:東京都港区六本木7-22-2
電話番号:050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間:10:00~18:00(金土〜20:00) ※入場は閉館の30分前まで
休館日:火(ただし9月23日は開館)、9月24日
料金:一般 2300円 / 大学生1000円 / 高校生500円 / 中学生以下・障害者手帳持参の方(付添の方1名含む)は入場無料 ※事前予約制(日時指定券)

千葉国際芸術祭

「千葉国際芸術祭2025」ロゴ

 千葉県の県庁所在地であり、98万人の市民が暮らす政令指定都市・千葉市を舞台に展開する、トリエンナーレ形式の市民参加型芸術祭「千葉国際芸術祭2025」が開幕した。会期は9月19日〜11月24日。総合ディレクターは中村政人(アーティスト/東京藝術大学副学長)。

 初回となる今回は、「ちから、ひらく。」をコンセプトに展開し、国内外から選ばれた32組のアーティストが参加。さらに、地域の多様な主体による単独プロジェクト5本を含め、全37本のアートプロジェクトが実施される。これらのプロジェクトは、作品発表にとどまらず、地域住民との協働によって実現される「市民参加型アートプロジェクト」であることが大きな特徴となっている。

 芸術祭の目的は、観光振興にとどまらず、市民一人ひとりの創造性を育み、地域における持続的な文化の土壌を築くこと。芸術祭が地域における持続的な文化創造の礎となり、千葉市の「人づくり」「まちづくり」「未来づくり」に寄与することを目指している。

会期:2025年9月19日~11月24日
会場:千葉市内各所
住所:葉県千葉市内各所
観覧料:無料

「阪神・淡路大震災30年 大ゴッホ展 夜のカフェテラス」(神戸市立博物館

 フィンセント・ファン・ゴッホ(1853~90)の名品を集めた巡回展「大ゴッホ展」が、神戸市立博物館で開催される。第1期の会期は9月20日~2026年2月1日。

 本展は、神戸では阪神・淡路大震災から30年、福島では東日本大震災から15年の節目として企画されたもの。世界屈指のファン・ゴッホコレクションを誇るオランダのクレラー=ミュラー美術館所蔵の名品が公開される。

 第1期の目玉となるのは、約20年ぶりに日本で公開となる《夜のカフェテラス》だ。ほかにも《自画像》をはじめとする初期のオランダ時代から数多の傑作を生みだしたアルル時代までのファン・ゴッホ作品約60点や、同館が所蔵するクロード・モネ、オーギュスト・ルノワールら同時代の印象派巨匠の名作が展示される。

会期:第1期 2025年9月20日~2026年2月1日 / 第2期 2027年2月~5月頃
会場:神戸市立博物館
住所:兵庫県神戸市中央区京町24
開館時間:10:00~17:00(土〜21:00)※入館は閉館30分前まで
休館日:月、年末年始(12月30日~1月1日)
料金: 一般 2500円 / 大学生 1250円 / 高校生以下無料

「ゴースト 見えないものが見えるとき」(アーツ前橋

Tony Oursler. Open Obscura, 1996/2013. Installation view of Tony Oursler:
Black Box, Kaohsiung Museum of Fine Arts, Kaohsiung, Taiwan, January 23–May

 群馬・前橋にあるアーツ前橋で、「ゴースト 見えないものが見えるとき」が開催される。会期は9月20日~12月21日。

 本展は、“ゴースト”というキーワードから広がるいくつかの視点から、現代美術の様々な表現を紹介し、見えるもの・見えないものが生み出す謎めいた魅力を探るものとなる。作家らが可視化した“ゴースト”に潜む「美」によって、世界の新たなとらえかたを提示する。

 参加作家は、岩根愛、丹羽良徳、ハラーイル・サルキシアン、尾花賢一+石倉敏明、 諸星大二郎、ヒグチユウコ、平田尚也、松井冬子新平誠洙、丸木位里・俊、竹村京、西太志、クリスチャン・ボルタンスキー横尾忠則諏訪敦、アピチャッポン・ウィーラセタクン+チャイ・シリ、トニー・アウスラー、マームとジプシー、山内祥太、daisydoze。

会期:2025年9月20日~12月21日
会場:アーツ前橋
住所:群馬県前橋市千代田町5-1-16 
開館時間:10:00〜18:00 ※最終入館は17:30まで 
休館日:水
料金:一般 1000円 / 学生・65歳以上・団体(10名以上)800円 / 高校生以下 無料

国際芸術祭BIWAKOビエンナーレ2025

 滋賀県近江八幡市を舞台とした「BIWAKOビエンナーレ2025」が今年も開催される。総合ディレクターである中田洋子のもと、国内外から約70組のアーティストが招聘され、空き町家や歴史的建造物が会場として再生される。会期は9月20日〜11月16日。

 第11回目を迎える今回のテーマは「流転〜FLUX」。万物が流転するなか、それでも「アートは人類がこの世に存在する限り消えることはない」という考えのもと、複数の作品が共鳴するような内容となる。

 今回の会場は、近江八幡旧市街地を中心として、メイン会場となる「近江八幡旧市街地エリア」、琵琶湖を見下ろす眺望に恵まれた聖徳太子ゆかりの霊場として知られる「長命寺エリア」(初会場)、そして琵琶湖に浮かぶ有人島である「沖島エリア」の3エリアから構成される。

会期:2025年9月20日〜11月16日
会場:滋賀県近江八幡市(旧市街地、沖島、長命寺) 
開場時間:10:00〜17:00 ※入場は閉場時間の30分前まで 
閉場日:水(ただし11月12日は開場)
鑑賞パスポート料金:一般 3500円 / 学生 2500円 / 近江八幡市民 3000円 / 中学生以下・障害者は無料(※沖島エリア、長命寺エリアはパスポートは不要)

「リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s–1970s」(兵庫県立美術館

フランク・ゲーリー フランク&ベルタ・ゲーリー邸 1978年
ⒸFrank O. Gehry. Getty Research Institute, Los Angeles(2017.M.66)

 今年3月〜6月に東京・六本木の国立新美術館で開催された「リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s–1970s」が巡回し、兵庫県立美術館で開催される。会期は9月21日~10月19日。

 本展は、1920年代から70年代にかけて建設されたモダン・ハウスに焦点をあて、建築家たちによる住宅設計の革新を紹介するもの。ル・コルビュジエやルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエといった近代建築を代表する建築家たちが追求した、新しい理想の住まいの姿を展開する。

 さらに、会場では住宅展示や雑誌などのメディアによって視覚的に普及した「住まいのイメージ」にも注目し、モダン・ハウスの思想がいかに広まったかを検証する。展示は、衛生、素材、窓、キッチン、調度、メディア、ランドスケープという7つの視点から構成され、とくに選定された14邸の傑作住宅を中心に、図面や写真、スケッチ、模型、家具、テキスタイル、食器、雑誌、グラフィックなどを通して、多角的にその実験の軌跡をたどるものとなる。

会期:2025年9月20日~2026年1月4日
会場:兵庫県立美術館
住所:兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1
電話:078-262-1011
開館時間:10:00~18:00  ※入場は閉館の30分前まで
休館日:月、10月14日、11月4日、11月25日、12月31日、1月1日(ただし、10月13日、11月3日、11月24日は開館)
料金:一般 1800円 / 大学生 1000円 / 高校生以下 無料 / 70歳以上 900円

特別展「NEGORO 根来-赤と黒のうるし」(大阪市立美術館

 大阪市立美術館で「NEGORO 根来-赤と黒のうるし」が開催される。会期は9月20日〜11月9日。

 「根来(ねごろ)」とは、黒漆の上に朱漆をかさねた漆器を指し、使用をかさねるうちに朱漆の下から黒漆が現れるという経年変化の美がその魅力とされてきた。

 本展では、和歌山県岩出市に所在する中世の根来寺において盛んに制作された漆工品を中心に展示され、「根来」の魅力とその背景に迫る。また、根来の先駆となった朱漆器の歴史をたどる構成となっており、現代に受け継がれる「根来塗」までの美の系譜を浮かび上がらせる内容となる。

会期:2025年9月20日~11月9日
会場:大阪市立美術館
住所:大阪府大阪市天王寺区茶臼山町1-82
電話:06-4301-7285
開館時間:9:30~17:00 ※入館は閉館30分前まで
休館日:月(祝日の場合は翌平日)(9月22日は開館)
料金:一般 1800円 / 高校・大学生 1300円 / 中学生以下 無料

「生誕100年 山下清展-百年目の大回想」(山梨県立美術館

山下清 長岡の花火 1950 山下清作品管理事務所蔵 ©Kiyoshi Yamashita / STEPeast 2025

 山梨県甲府市にある山梨県立美術館で、「生誕100年 山下清展-百年目の大回想」が開催される。会期は9月20日〜11月24日。

 山下清は「放浪の天才画家」として、旅先で見た風景を記憶にとどめ、帰宅後に細部まで忠実に再現する制作方法で知られる。色紙を無数にちぎり、緻密に貼りかさねることで旅先の風景を表現するだけなく、水彩画やペン画、陶磁器の絵付けにも取り組み、その表現は多岐にわたる。

 本展は、山下の生誕100年を記念し、その画業と人生を回顧するものである。代表的な貼絵に加え、水彩画、ペン画、陶磁器の絵付けなど約190点の作品が展覧される。さらに、愛用のリュックサックや浴衣といった関連資料も紹介され、山下の人物像や生き様にも迫る内容となる。

会期:2025年9月20日~11月24日
会場:山梨県立美術館
住所:山梨県甲府市貢川1-4-27
電話番号:055-228-3322
開館時間:9:00~17:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:9月24日、9月29日、10月6日、10月14日、10月20日、10月27日、11月4日、11月10日、11月17日
料金:一般 1000円 / 大学生 500円 / 高校生以下 無料

「KAAT EXHIBITION 2025大小島真木展 あなたの胞衣はどこに埋まっていますか?」(KAAT神奈川芸術劇場)

胞衣 | Ena 225 × 1149 mm 部分 ©︎2022 Maki Ohkojima Courtesy of Sezon Museum of Modern Art, Photo by Ken Kato

 神奈川・横浜にあるKAAT神奈川芸術劇場で、「KAAT EXHIBITION 2025大小島真木展 あなたの胞衣はどこに埋まっていますか?」が開催される。会期は9月21日~10月19日。

 大小島真木は、東京を拠点に活動する大小島真木と辻陽介からなるアートユニット。「いびつに絡まりあう生命」をテーマとして、絵画、立体、映像、インスタレーション、そして舞台美術など複数の表現方法で作品を展開してきた。

 劇場空間と現代美術の融合による新しい表現を展開する同館の独自の企画シリーズ「KAAT EXHIBITION」は、今回で10回目の開催となる。本展では、会場全体を巨大な胞衣に見立て、その内奥に「祈り」の場を立ち上げる。大小島は2024年から今年にかけて、文化庁新進芸術家海外研修制度の研修員としてメキシコに滞在し、第一子を出産。生命の誕生やそれを取り巻く現地の伝統儀式を経験した大小島だからこそ生み出せる作品となるだろう。

会期:2025年9月21日~10月19日
会場:KAAT神奈川芸術劇場 中スタジオ・アトリウム
住所:神奈川県横浜市中区山下町28
電話番号:045-633-6500 
開館時間:11:00〜18:00 ※入場は閉場の30分前まで
休館日:火(ただし、9月23日は開場)
料金:一般1000円 / 神奈川県民割引(在住・在勤)900円 / 学生・65歳以上500円 / 高校生以下・障がい者手帳をお持ちの方と付き添い1名無料