2025.9.17

没後10年の節目に。「知覚の大霊廟をめざして──三上晴子のインタラクティヴ・インスタレーション」がICCで開催へ

NTTインターコミュニケーション・センター [ICC] で、企画展「知覚の大霊廟をめざして──三上晴子のインタラクティヴ・インスタレーション」が開催される。会期は12月13日~2026年3月8日。

三上晴子 欲望のコード 2010/11 撮影=木奥恵三
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 東京・初台のNTTインターコミュニケーション・センター [ICC] で、企画展「知覚の大霊廟をめざして──三上晴子のインタラクティヴ・インスタレーション」が開催される。会期は12月13日~2026年3月8日。

 アーティストの三上晴子(1961〜2015)は、1984年から情報社会と身体をテーマとした大規模なインスタレーション作品を発表。92年から2000年まではニューヨークを拠点に、主にヨーロッパとアメリカで数多くの作品を発表する。95年からは知覚によるインターフェイスを中心としたインタラクティブ作品を発表。視線入力による作品、聴覚と身体内音による作品、触覚による三次元認識の作品、重力を第6の知覚ととらえた作品などがある。ミロ美術館、ウィーン・クンストラハウス、ナント美術館、メディア・アート・チャイナ、トランスメディアーレ、オランダ・DEAF、アルス・エレクトロニカ、YCAM、ICCなど国内外の美術館、メディア・アート・フェスティバルに出品参加。2000年からは多摩美術大学にて教鞭をとる。2015年、病気のため逝去した。

三上晴子(2011年12月) 撮影=篠田英美

 本展は、三上の没後10年という節目に開催される。1990年代後半以降のインタラクティブ・インスタレーションを複数展示し、三上の活動をメディア・アート的側面から振り返るものとなる。また、国内外でも初の試みとして、三上の大型インスタレーション作品3点も同時に展示されるという。

 さらに、この機会にあわせ、1997年にICCコレクションとして委嘱制作された《存在、皮膜、分断された身体》も改めて調査中であり、本展での再展示の可能性も検討されている。

三上晴子+市川創太 gravicells—重力と抵抗 2004/2010
撮影=丸尾隆一
写真提供=山口情報芸術センター[YCAM]