奈良博監修の「瑠璃坏」再現グラスで楽しむ「正倉院の宴」
第77回正倉院展の開催にあわせ、登大路ホテルと奈良国立博物館による特別企画「こころ瑠璃めく 正倉院の宴」が開催される。

第77回正倉院展(10月25日〜11月10日)の開催にあわせ、登大路ホテルと奈良国立博物館による特別企画「こころ瑠璃めく 正倉院の宴」が開催される。
この企画では、奈良博・井上洋一館長による、今年の正倉院展出陳宝物に関するトークショーを実施。講演後には、館長を囲む晩餐会も催される。この晩餐会での目玉となるのが、今年の正倉院展における目玉の至宝《瑠璃坏》の再現グラスだ。《瑠璃坏》は、アルカリ石灰ガラスをコバルトで発色させて生まれた独特の色彩を持つもの。西アジアでつくられ、シルクロードを経て古代日本にもたらされた。銀製の台脚は龍のような文様が表されており、東アジア圏において付け加えられたものとされている。当時のガラス器のなかでも、姿、技法ともに最高水準のものだ。
奈良博は《瑠璃坏》の再現グラスの製作を監修。古代西アジアの技術に学び、奈良ガラス工房の手によって再現されたこの器は、原宝物とおなじくアルカリ石灰ガラスが用いられており、コバルトを使って本物に近い色合いが調整された。たんなる複製を越えた一品となった。



今回の宴では、この再現グラスを参加者全員に用意。ワインを堪能したあとは、記念品として持ち帰ることもできる。正倉院展にあわせて気分を高めるにはぴったりのイベントだ。