2026.8.21

今週末に見たい展覧会ベスト16。フェルメール展からソー・ソウエン展まで

今週閉幕する/開幕した展覧会のなかから、とくに注目したいものをピックアップしてお届け。なお、最新情報は各館公式サイトを参照してほしい。

ヨハネス・フェルメール《ディアナとニンフたち》(1653-54頃)キャンバスに油彩 97.8×104.6cm マウリッツハイス美術館
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「元禄!師宣劇場十二ヶ月風俗図巻大公開」(静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内)

 東京・丸の内の静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内)で「元禄!師宣劇場十二ヶ月風俗図巻大公開」が開催されている。会期は 8月23日まで。レポートはこちら

菱川師宣《十二ヶ月風俗図巻》(江戸時代、1692〜93頃)より「四月 灌仏会(花祭り)と藤花の宴」。藤棚の下で宴が開かれており、主席に連れ込まれようとする人物も

 菱川師宣(?~1694)は安房国保田村(千葉県鋸南町)の縫箔師・菱川吉左衛門の長男。通称は吉兵衛、薙髪して友竹と名乗った。若くして江戸へ出て、寛文年間(1661~73)興隆期の大衆出版界にデビューした。土佐派系の町絵師の流れを基調とし、漢画系の諸派をも吸収して新様式を確立。

 木版画では100種以上の絵本・挿絵本、50種以上の艶本のほか、枕絵・名所絵・浄瑠璃絵の組物を制作し、画巻・屛風・軸物など肉筆画も描いた。師宣は、庶民が主役の庶民のための憂き世(浮世)の絵を描いた浮世絵の始祖であり、江戸の二大悪所である芝居町や遊里を紹介した墨摺りの版画、絵本、芝居番付のほか、人間模様を活写した肉筆画を多数残す。

 本展では、所蔵する絹本着色「十二ヶ月風俗図巻」二巻が展示されている。本作は、雛祭りや端午の節句、花見、藤見での酒宴で酩酊する人、盆踊りで踊り狂う人々など、師宣が創りだした元禄イメージを提示。また、師宣の肉筆画を中心に、元禄の絵師・英一蝶(1652~1724)、および師宣を継承した宮川長春(1682~1752)ら宮川派の系譜をたどりつつ、江戸後期の師宣リバイバルまでを紹介する内容となっている。

会期:2026年6月27日~8月23日(会期中展示替えあり)
会場:静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内)
住所:東京都千代田区丸の内2-1−1 明治生命館1階
開館時間:10:00~17:00(8月21日、22日は〜19:00)(入館は閉館30分前まで)
料金:一般 1500円 / 大高生 1000円 / 中学生以下 無料

「アニマル&モンスター かわいい・怖い・ちょっと変」(太田記念美術館

 東京・神宮前の太田記念美術館で「アニマル&モンスター かわいい・怖い・ちょっと変」が開催されている。会期は8月23日まで。

歌川国芳《五十三駅 岡崎》後期展示

 浮世絵には様々な動物や妖怪が登場する。ペットとして可愛がられているネコやイヌもいれば、不気味で恐ろしい姿をした鬼や土蜘蛛もいる。さらに、擬人化された動物たちや、奇妙なかたちをしたユーモラスなキャラクターまで、その描かれ方はじつに様々だ。

 本展では、可愛くてユーモラスな人気の作品から、新収蔵品として今回が初公開となる作品まで、140点の作品を紹介。前後期で全点展示替えを行い「かわいい」「怖い」「ちょっと変」をキーワードに、浮世絵に描かれたアニマル&モンスターたちの世界を展観する。

会期:[前期]2026年6月23日~7月20日、[後期]2026年7月25日~8月23日
会場:太田記念美術館
住所:東京都渋谷区神宮前1-10-10
開館時間:10:30~17:30 ※入館は閉館30分前まで
料金:一般 1200円 / 大学・高校生 800円 / 中学生以下 無料

「洋館 明治の夢と挑戦」(東京都江戸東京博物館

 東京都江戸東京博物館で、江戸東京博物館リニューアル記念特別展「洋館 明治の夢と挑戦」が開催されている。会期は8月23日まで。

展示風景より

 明治時代に入ると、新政府の欧化政策の要として、また新たな時代の象徴として、日本における洋風建築の需要が高まりをみせる。はじめは西洋建築の知識や経験が乏しく、日本には「建築家」という職業もまだ根を下ろしていなかったが、西洋技術の積極的な習得により、明治時代後期には日本人建築家の設計による本格的な西洋建築が出現するまでに変貌を遂げた。

 本展は、急速に展開・普及した明治期の東京の洋風建築について、その受容から本格的西洋建築の成立までの様子を取り上げる。大工棟梁による「擬洋風建築」、外国人技術者による非本格的洋館や外国人建築家たちの手がけた本格的西洋建築、工部大学校卒業生等の挑戦、そして皇族や上流階級のための大邸宅に至るまで、日本の建築史上稀にみるこの大変革の時代の多彩な成果を紹介。また、国宝・重要文化財や日本初公開資料、そして立体的な空間演出によって当時の人々が感じた驚きそのものを再現している。

会期:2026年6月23日~8月23日
会場:東京都江戸東京博物館
住所:東京都墨田区横網1-4-1
開館時間:9:30~17:30(土〜19:30、8月21日は〜21:00) ※入館は閉館30分前まで
料金:一般 1600円 / 大生・専門学校生 1280円 / 65歳以上 800円 / 高校生以下 無料

「世紀末パリの煌めき ―OGATAコレクションにみるミュシャ、シェレ、ロートレック」(茅ヶ崎市美術館

 神奈川県の茅ヶ崎市美術館で「世紀末パリの煌めき ―OGATAコレクションにみるミュシャ、シェレ、ロートレック」が開催されている。会期は8月23日まで。

アルフォンス・ミュシャ《ジョブ》(1896)OGATAコレクション

 19世紀末、パリは「ベル・エポック(美しき時代)」と呼ばれる文化の黄金期を迎え、美術、舞台芸術、音楽、文学など多彩な文化や芸術が花開き、市井の人々と芸術とが近づいた時代と言える。そのなかで、装飾芸術、特に流麗な曲線や植物文様を特徴とするアール・ヌーヴォー様式が台頭した。1900年のパリ万国博覧会は、それを象徴する出来事であった。また、産業革命により印刷技術も飛躍的な進歩を遂げ、街には色鮮やかなポスターが掲げられるようになった。

 とりわけ、アルフォンス・ミュシャ(1860〜1939)は優美な女性像とアール・ヌーヴォー様式の装飾を融合させたポスターを生み出し、パリの街を彩った。ポスターは広告でありながらも芸術の新たな表現領域を切り拓いた。

 本展では、OGATAコレクションより、ミュシャやジュール・シェレ(1836〜1932)、アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(1864〜1901)をはじめとするポスター芸術の礎を築いた巨匠たちの作品が紹介されている。

会期:2026年6月17日~8月23日
会場:茅ヶ崎市美術館
住所:神奈川県茅ヶ崎市東海岸北1-4-45
開館時間:10:00~17:00 ※入館は閉館の30分前まで
料金:一般 1200円 / 大学生 1000円 / 高校生以下 無料

「アイヌ民族と博覧会 ―150年の経験―」(国⽴アイヌ⺠族博物館)

 北海道白老郡の国⽴アイヌ⺠族博物館で、第11回特別展示「アイヌ民族と博覧会 ―150年の経験―」が開催されている。会期は8月23日まで。

 本展では、1872年の湯島聖堂博覧会に初めてアイヌ資料が出品されてから、2025年の大阪・関西万博に至るまでの、およそ150年にわたってアイヌ民族がいかに博覧会と関わりをもってきたのかを紹介するもの。

 明治以降、日本国内外で開催された数々の博覧会におけるアイヌ展示は悲しい歴史として伝えられているいっぽうで、時代を経るごとに主体的に参加するアイヌ民族も出てくるなど、博覧会そのもののあり方も変化してきた。本展は、博覧会と関わりを持った一人ひとりの「声」に焦点をあて、喜びや悲しみ、経験と記憶、さらには時の情勢やそこに関わった人たちの差別心や優越感を含んだまなざしや力学を丁寧に解きほぐしていくことによって、個人にとっての博覧会がいかなるものであったかに迫る。

会期:2026年6月20日~8月23日
会場:国⽴アイヌ⺠族博物館
住所:北海道白老郡白老町若草町2丁目3
開館時間:9:00~18:00
料金:大人 1200円 / 高校生 600円 / 中学生以下 無料

「小林徳三郎」(岩手県立美術館)

 岩手県立美術館で「小林徳三郎」が開催されている。会期は8月23日まで。

小林徳三郎《金魚を見る子供》(1928)東京国立近代美術館

 現在の広島県福山市に生まれた小林徳三郎(1884〜1949)は、大正期から1940年代にかけて活躍した洋画家。東京美術学校(現東京藝術大学)を卒業後、先駆的な絵画表現を目指すフュウザン会(ヒュウザン会)に参加。その後は書籍や雑誌の挿絵や装幀、劇団「芸術座」の舞台装飾など、多彩な仕事に携わる。1923年に春陽会に活動の場を移してからは、鰯や鯵などを主題とした絵画で「鰯の徳さん」と呼ばれて一躍注目されるようになり、後年はマティスを思わせる明るい色彩で、家族や身近な自然をモチーフに、何気ない日常の一場面を描いた。

 本展では、300点の作品と資料により、多方面にわたる小林の創作活動を紹介。また、本展覧会には、小林と関わりの深い画家のひとりとして、岩手出身の萬鐵五郎(1885〜1927)も登場する。本展では参考展示として館所蔵の萬作品や関連資料を併せて紹介し、ふたりの交流関係にも改めて注目している。

会期:2026年6月20日~8月23日
会場:岩手県立美術館
住所:岩手県盛岡市本宮字松幅12-3
開館時間:9:30~18:00 ※入館は閉館の30分前まで
料金:一般 1200円 / 高校生・学生 700円 / 小中学生 500円

「20世紀北欧デザインの巨匠 スティグ・リンドベリ展」(いわき市立美術館

 福島県のいわき市立美術館で「20世紀北欧デザインの巨匠 スティグ・リンドベリ展」が開催されている。会期は8月23日まで。

[べルサ]装飾、[LL]モデル / ディナーセット 1957 / モデル 1960 / 装飾 リンドベリ家コレクション ©Stig Lindberg Photo :Per Myrehed

 スティグ・リンドベリ(1916〜82)は、スウェーデンの陶芸家兼デザイナー。1937年にスウェーデンのグスタフスベリ磁器工房に入社し、〈ベルサ〉シリーズをはじめとする数多くのプロダクトを手がけた。機能性や調和、美を追求し、独創的なアイデアをもとに新たな表現方法へ挑戦し続けたデザインは現在も高く評価され、没後40年以上を経たいまも多くの人々に親しまれている。

 本展では、日本でもよく知られる食器や皿などのテーブルウェアに加え、ファイアンス(錫釉陶器)や一点もののアートピース、テキスタイル、絵本の挿絵、スケッチ、日本との関わりを示す作品など、初期から晩年までの作品を展示。北欧デザインのパイオニアとして活躍したリンドベリの魅力を網羅的に紹介する内容となっている。

会期:2026年6月27日~8月23日
会場:いわき市立美術館
住所:福島県いわき市平字堂根町4-4
開館時間:9:30~17:00(7・8月の金は〜20:00) ※入場は閉館30分前まで
料金:一般 1200円 / 高校・高専・大学生 600円 / 小学・中学生 400円 / 身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方 無料

中西夏之 緩やかにみつめるためにいつまでも佇む、装置」(山梨県立美術館

 山梨県立美術館で「中西夏之 緩やかにみつめるためにいつまでも佇む、装置」が開催されている。会期は8月23日まで。

中西夏之《中央の速い白 XIII》(1990)千葉市美術館 ©NATSUYUKI NAKANISHI

 中西夏之(1935~2016)は東京都生まれ。戦後日本を代表する現代美術家。高松次郎および赤瀬川原平とともに前衛美術家集団「ハイレッド・センター」で活動し、土方巽らとの舞踏での協働を経て、1960年代後半からは独自の思考にもとづいた数々の絵画連作を制作。90年から2007年まで山梨県大月市にアトリエを構えた。

 本展は、中西の没後初となる大規模な個展だ。中西が絵画の在りようについて残した言葉「緩やかにみつめるためにいつまでも佇む、装置」を道しるべに作品を紹介。また、山梨とゆかりのある中西を、山梨県立美術館では初めて大きく取り上げる機会となっている。

会期:2026年7月4日~8月23日
会場:山梨県立美術館
住所:山梨県甲府市貢川1-4-27
開館時間:9:00~17:00 ※入場は閉館30分前まで
料金:一般 1000円 / 大学生 500円 / 高校生以下、障害者手帳をご提示の方とその介護者 無料

「ソコからみたキセキ」(セゾン現代美術館

 長野県軽井沢町のセゾン現代美術館で、コレクション展「ソコからみたキセキ」が開催されている。会期は8月23日まで。

アンゼルム・キーファー《革命の女たち》(1992)撮影:編集部

 同館は、1981年に軽井沢で開館して以来、今年で創立45周年を迎える。美術館は2年間の休館を経て、6月26日にリニューアルオープンした。

 本展は、いつもとは違う空間に身を置き、いままでにないかたちで作品と対峙することに注目する。既成概念にとらわれず、想像力をはたらかせることで生まれる、人それぞれの歩んだ道や視点の転換、ふとした発見を紹介。展覧会がストーリーを設定するのではなく、それぞれの体験からストーリーが生み出されることを重視する。

 展示では、所蔵する約800点のコレクションから、およそ80点を展示している。出品予定作家は、靉嘔荒川修作、宇佐美圭司、門田光雅鴻池朋子菅井汲、堂本尚郎、横尾忠則マックス・エルンストルーチョ・フォンタナ、サム・フランシス、ジャスパー・ジョーンズヴァシリー・カンディンスキーアンゼルム・キーファーパウル・クレーロイ・リキテンスタインジョアン・ミロジャクソン・ポロックマン・レイマーク・ロスコほか。

会期:2026年6月26日~8月23日
会場:セゾン現代美術館
住所:長野県北佐久郡軽井沢町長倉芹ケ沢2140
開館時間:10:00~18:00 ※入場は閉館1時間前まで
料金:一般 3300円 / 学生 2200円

「西洋絵画400年の旅 —珠玉の東京富士美術館コレクション」(新潟県立近代美術館

 新潟県立近代美術館で「西洋絵画400年の旅 —珠玉の東京富士美術館コレクション」が開催されている。会期は8月23日まで。

クロード・モネ《睡蓮》(1908)東京富士美術館蔵 ©東京富士美術館イメージアーカイブ/DNPartcom

 本展は、1983年に東京都八王子市に開館し、国内外で制作された幅広い時代の絵画、彫刻、写真、陶磁器、武具など約3万点のコレクションを所蔵する東京富士美術館の作品を取り上げる。同館の西洋絵画コレクションは、16世紀のイタリア・ルネサンスから20世紀の近現代美術まで400年を超える油彩画の歴史で構成され、ルネサンスからロココ、新古典主義などのオールド・マスターの作品が含まれる。 

 会場では、同館コレクションからモネ、ルノワール、ゴッホシャガール、ティントレット、ヴァン・ダイク、クロード・ロランらの油彩画約80点を展示し、西洋絵画400年の歴史をたどる。

会期:2026年6月27日~8月23日
会場:新潟県立近代美術館
住所:新潟県長岡市千秋3-278-14
開館時間:9:00~17:00 ※入館は閉館の30分前まで
料金:一般 1600円 / 大学・高校生 1000円 / 中学生以下 無料

「アペルト21 野村由香 黄金の川」(金沢21世紀美術館

 石川県金沢市の金沢21世紀美術館 長期インスタレーションルームで「アペルト21 野村由香 黄金の川」が開催されている。会期は8月23日まで。

野村由香 《黄金の川》のためのドローイング 2026 写真提供:金沢21世紀美術館

 野村由香は1994年岐阜県生まれ。2017年に金沢美術工芸大学美術工芸学部美術科彫刻専攻を卒業、19年に京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程彫刻専攻を修了。日常生活や社会、自然に通底している根源的な力の作用に関心を持ち、そこに流れる固有の時間を造形やインスタレーションとして表現している。

 本展では、人の営みと土地との関係性に注目し、両者に通底する根源的な力の作用や固有の時間感覚を、現場での観察や介入を通じて可視化した作品を紹介。見慣れた風景をわずかにずらしながら提示するインスタレーションを通して、知覚の在り方を問いかける。

 今回の展示にあたり野村は、金沢における砂金採りの営みに着目した。市内を流れる犀川で行われてきた砂金採りの動作にもとづき、すくって揺するという身振りから着想を得た新作インスタレーションを展示。その身振りは、川の流れに喩えられる自然のダイナミズムや土地の歴史と重なり、人と自然の営為の交差を示す。

会期:2026年4月4日~8月23日
会場:金沢21世紀美術館
住所:石川県金沢市広坂1-2-1
開館時間:10:00~18:00(金土~20:00)
料金:無料

「蒐集がアートになるとき」(京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA

 京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAで、民具ラボ・企画展「蒐集がアートになるとき」が開催されている。会期は8月23日まで。レポートはこちら

「蒐集がアートになるとき」の展示風景。手前は身体0ベース運用法(安藤隆一郎)による《木の岐のすすめ》(2026)

 秋田生まれの収集家・油谷満夫は、約70年にわたり、庶民の暮らしに関わるあらゆるものを集め続けてきた。その数は50万点を超えるとも言われ、収集物には名もなき人々の生活の痕跡や、地域に刻まれた記憶が蓄積されている。

 近年、全国の博物館や資料館では収蔵庫不足が深刻化し、民俗資料や生活資料の整理・廃棄が課題となっている。いっぽうで、何を残し、何を手放すのかを判断する基準は明確ではなく、時代や社会の変化とともに資料の価値も変化する。

 本展では、油谷の収集人生に注目するとともに、その膨大な収集物を起点に、アーティストや研究者が新たな解釈や表現を展開する。民具、美術、アーカイブという異なる領域が交差するなかで、「収集されたモノはアートになりえるのか」という問いを提示。また、保存か廃棄かという二項対立を超え、活用や再解釈を通じて資料の可能性を探り、文化資源の未来とミュージアムのあり方を取り上げている。

会期:2026年7月25日~8月23日
会場:京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA
住所:京都府京都市下京区下之町57-1 京都市立芸術大学 C棟1階 京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA
開館時間:10:00~18:00
料金:無料

ソー・ソウエン「Air Condition」(熊本市現代美術館

 熊本市現代美術館 ギャラリー III・井手宣通記念ギャラリーで「GIII- vol.165 ソー・ソウエン『Air Condition』」が開催されている。会期は8月23日まで。レポートはこちら

ソー・ソウエン《Air Condition》(2026)ビデオ・インスタレーション、カラー、サウンド、モニター

 ソー・ソウエンは1995年福岡県北九州市生まれ。2019年に京都精華大学芸術学部造形学科洋画コース卒業。「呼吸」「お臍」「卵」など生と密接な事象から、人間の性質に迫る作品を多く手がける。絵画作品を主軸としながら、ワークショップやインスタレーション、パフォーマンスなどを国内外にて多数発表している。

 本展では、ウクライナのキーウに赴き、アーティストのマリア・クリコフスカが主宰する「Garage33 Gallery-Shelter」に集う人々と制作した「呼吸」を主題とする新作を発表。「呼吸」は、母体から切り離された瞬間に始まる生命活動であり、無数の息が溶け込んだ大気に混じり合うこと。吸いこみ/吐きだす行為によって、身体に外界を通過させながら、空気を微かに震わせて個と個の境界を撹拌するものである。

 そのように呼吸を読み替えるソウエンは、戦禍のなかで過酷な経験をかさね、Garage33に集った人々、身体を媒体に表現を続けるクリコフスカに寄り添いながら、冷たい空気を自らの体内で温め、大気に戻していく彼ら・彼女らの呼吸の音や振動に耳を澄ませる。本展を通じて、彼ら・彼女らの呼吸と来場者の呼吸が重なり、世界の風向きを変える契機となることを目指す。

会期:2026年6月20日~8月23日
会場:熊本市現代美術館 ギャラリー III・井手宣通記念ギャラリー
住所:熊本県熊本市中央区上通町2-3
開館時間:10:00~20:00 ※展覧会入場は閉館30分前まで
料金:無料

今週開幕

フェルメール《真珠の耳飾りの少女》展 17世紀オランダ絵画の名品、奇跡の再来日」(大阪中之島美術館

 大阪中之島美術館で、「フェルメール《真珠の耳飾りの少女》展 17世紀オランダ絵画の名品、奇跡の再来日」が開幕した。会期は9月27日まで。レポートはこちら

ヨハネス・フェルメール《真珠の耳飾りの少女》(1665頃)キャンバスに油彩 44.5×39cm マウリッツハイス美術館

 本展は、フェルメールの代表作《真珠の耳飾りの少女》(1665頃)が2012年以来14年ぶりに来日する展覧会。さらに、初期の代表作《ディアナとニンフたち》(1653-54頃)もあわせて公開され、マウリッツハイス美術館が所蔵するフェルメール作品3点のうち2点が一堂に会する貴重な機会となる。加えて、ヤン・ステーン、パウルス・ポッテル、マリア・ファン・オーステルウェイクら17世紀オランダ絵画の名品も紹介されている。

 《真珠の耳飾りの少女》は、マウリッツハイス美術館の改修工事による臨時休館に伴って実現した特別貸与であり、日本国内のみで公開される。本展は巡回を行わず、大阪だけで開催される。

会期:2026年8月21日〜9月27日
会場:大阪中之島美術館 5階展示室
住所:大阪市北区中之島4-3-1
開館時間:9:30〜17:00(8月28日、9月4日、9月11日、9月18日~27日は9:30〜20:00) ※入場は閉館の30分前まで
休館日:会期中無休
料金:一般 3000円 / 高大生 1500円 / 小中生 500円

「VERDY Presents ‘In Good Company’」(GYRE GALLERY

 表参道のGYRE GALLERYで、VERDYがキュレーションを手がけるグループ展「VERDY Presents “In Good Company”」が開催される。会期は8月22日〜9月27日。

 本展は、VERDYが国内外で交流を重ねてきた14組のアーティストを紹介する展覧会。「友情」や「コミュニティ」を出発点に、それぞれ異なる文化的背景や表現手法を持つ作家たちが集い、多様な視点から現代社会や個人の経験を描き出す。レジナルド・シルヴェスター2世、ジャン・ゲートウッド、ゾエ・ブルー・M.、デヴィン・B・ジョンソン、Keita Shirayama、ココ・カピタンらが参加し、絵画、写真、インスタレーションなど多彩な作品を展開する。

 VERDY自身の活動を軸に広がったネットワークを可視化する本展では、ジャンルや国境を越えて育まれたクリエイティブな関係性に焦点を当てる。互いの実践が響き合う場を創出し、新たな対話や出会いを生み出すことを目指す。

会期:2026年8月22日〜9月27日
会場:GYRE GALLERY
住所:東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE 3F
開館時間:11:00〜20:00
休館日:会期中無休
料金:無料

「2026 イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」(西宮市大谷記念美術館

 兵庫県西宮市の西宮市大谷記念美術館で「2026 イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」が開催される。会期は8月22日〜10月18日。

 本展は、1978年から毎年恒例の展覧会として開催されている企画展だ。会場では、94ヶ国・地域から4158組の応募を経て選出された日本人7人を含む33ヶ国・地域の75組による入選作品を展示する。

 また、特別展示として2025年にボローニャSM出版賞を受賞したマリア・ハイドゥクによる絵本『コツキーさん』の原画や、ボローニャ・ラガッツィ賞でスペシャル・メンションに選出されたすげいずみ『のらねこノラ』、横山裕一『ゴロゴロゴロゴロなんのおと?』の原画を取り上げる。

会期:2026年8月22日~10月18日
会場:西宮市大谷記念美術館
住所:兵庫県西宮市中浜町4-38
開館時間:10:00~17:00 ※入館は閉館30分前まで
休館日:水(9月23日は開館)、9月24日
料金:一般 1300円 / 高大生 600円 / 小中生 400円