DICの株主「オアシス」、DIC川村記念美術館の移転構想に公開質問
DICの長期株主であるオアシスが、DIC川村記念美術館の移転発表を受けて公開質問を明らかにした。

東京・六本木にある国際文化会館への移転が発表されたDIC川村記念美術館。これを受け、DICの長期株主であるヘッジファンド「オアシス」が公開質問を発表した。
オアシスはすでに3月3日の時点でリリースを発表しており、そこで「DIC川村記念美術館の将来に関するDICの意思決定プロセスにも問題がある」「DICの保有する美術品の価値はDICの時価総額のほとんどないしは大部分を占める可能性もあると報道されており、美術品の取扱いはDICの企業価値や株式価値に対して決定的かつ不可逆的な影響を及ぼす重大な意思決定」などとする見解を表明。継続保有する作品の規模についての裏付けの欠如、段階的な作品売却による企業価値の毀損などを指摘していた。
その後、3月12日にDICは国際文化会館との協業による美術館の移転を発表した。
これを受け、14日にオアシスは新たな公開質問を発表。国際文化会館を選定したプロセスや美術品所有権の維持などに関する回答を求めている。
DICの株主総会は3月27日に行われる。