アーティゾン美術館、レイチェル・ホワイトリードの新たな屋外彫刻を公開
アーティゾン美術館が、イギリスの現代美術家レイチェル・ホワイトリードによる新たな屋外彫刻作品《Artizon Conversations》を公開した。

アーティゾン美術館が、イギリスを代表する現代美術家レイチェル・ホワイトリードによる新たな屋外彫刻作品《Artizon Conversations》を公開した。
同館では2010年頃から、美術館の移転・新設に伴う都市空間の再構築とともに、「まちに開かれた芸術・文化拠点」の形成を目指して、屋外彫刻の在り方について検討を重ねてきた。その結果、国際的に高い評価を受けるホワイトリードと、オーストラリア出身の作家リンディ・リーの2名に新作の制作を依頼するプロジェクトが始動。今回完成したホワイトリードの作品は、その第1弾となる。

《Artizon Conversations》は、椅子の座面と脚の「間(あいだ)」にある空間=ネガティブ・スペースを型取りし、大理石で制作されたインスタレーション作品。日本国内で採取された希少な大理石を素材としており、同作家の代表作《Untitled (One Hundred Spaces)》(1995)から続くシリーズの最新作にあたる。シリーズ作品としては初めて、恒久的に公共空間に展示される点でも注目される。
作品は、ミュージアムタワー京橋とTODA BUILDINGのあいだに設置され、訪れる人が実際に腰かけることも可能。都市の日常における「一時の静けさ」や「対話の場」を創出することを目指しており、建築と彫刻の関係性に注目してきたホワイトリードの思想が反映されている。
