2026.2.4

安藤忠雄が京都大学に研究者宿泊施設を寄付。国際卓越研究大学構想を建築から支える

京都大学は1月29日、安藤忠雄建築研究所から、研究者宿泊施設の建設に関する寄付を受けたことを発表した。

「研究者宿泊施設」の完成予想図(画像提供=安藤忠雄建築研究所) 出典=京都大学ウェブサイト

 京都大学は1月29日、安藤忠雄建築研究所から、研究者宿泊施設の建設に関する寄付を受けたことを発表した。本施設は、同大が推進する「国際卓越研究大学構想」の実現に向け、世界各地から招聘する研究者の滞在環境を支えるためのものだ。

 京都大学は、国際的な研究拠点としての機能強化を掲げ、「世界から多様な人材が集い、新たな知を創造する国際ハブ」となることを目標にしている。そのなかで課題となっていたのが、招聘研究者が思索に集中でき、かつ快適に滞在できる質の高い宿泊環境の確保であった。こうした大学のビジョンに安藤忠雄建築研究所が賛同し、今回の寄付に至ったという。

 計画されている建物は、左京区吉田橘町に位置する京都大学橘会館(旧京都帝国大学総長官舎)の敷地内に建設される。構造は鉄筋コンクリート造、地上3階建てで、延べ床面積は約500平米。2階には単身研究者向け居室4戸、3階には世帯用居室4戸を配置するほか、洗濯室などの共用機能も備える予定だ。用途はあくまで研究者の滞在に特化した宿泊施設とされている。

 工期は2026年2月頃からおよそ1年間を予定。設計を担う安藤忠雄建築研究所は、これまでにも文化施設や教育施設を数多く手がけてきたが、今回の計画は、大学の研究戦略と建築が直接結びつく点に特徴がある。研究力の国際競争が激化するなか、優れた研究者をいかに惹きつけ、長期的に関係を築くかは、多くの大学に共通する課題だ。今回の寄付による研究者宿泊施設は、京都大学の国際戦略を建築の側面から下支えする試みとして、今後の展開が注目される。