「ゴースト 見えないものが見えるとき」(アーツ前橋)開幕レポート。見えない存在に目を向け、対話を試みる
アーツ前橋で「ゴースト 見えないものが見えるとき」がスタートした。会期は12月21日まで。

群馬・前橋にあるアーツ前橋で「ゴースト 見えないものが見えるとき」がスタートした。会期は12月21日まで。ディレクターは南條史生(アーツ前橋 特別館長)、キュレーターは井波吉太郎、武田彩莉、出原均、庭山貴裕。
「ゴースト」とは元来、幽霊や亡霊のような実体のない存在を指す言葉だ。同展ではその意味合いを拡張し、戦争や政治的抑圧が引き起こした凄惨な記憶や歴史的な課題から、また人工知能(AI)や仮想現実(VR)といった新たな生命の在り方に至るまでをゴーストとしてとらえ、実体があるようでないような存在の魅力や重要性をアーティストらの視点から問いかけるものとなっている。
参加アーティストは、岩根愛、丹羽良徳、ハラーイル・サルキシアン、尾花賢一+石倉敏明、諸星大二郎、ヒグチユウコ、平田尚也、松井冬子、新平誠洙、丸木位里・俊、竹村京、西太志、クリスチャン・ボルタンスキー、横尾忠則、諏訪敦、アピチャッポン・ウィーラセタクン+チャイ・シリ、トニー・アウスラー、マームとジプシー、山内祥太、daisydoze。

本稿では、全20組(国内16組、海外4組)による107点の作品から、いくつかピックアップして紹介したい。