EXHIBITIONS

没後80年 小原古邨 ―鳥たちの楽園

2025.04.03 - 04.29, 2025.05.03 - 05.25

小原古邨 木蓮に九官鳥 個人蔵 前期展示

 太田記念美術館で「没後80年 小原古邨 ―鳥たちの楽園」が開催される。

 小原古邨(1877〜1945)は、明治末から昭和前期にかけて活躍した花鳥画の絵師。日本ではしばらくその存在が忘れられていたが、近年、注目が集まり、茅ケ崎市美術館(2018)や石川県立歴史博物館(2021)、佐野美術館(2022)など、各所で展覧会が開催されている。

 太田記念美術館でも2019年2月に古邨を紹介する展覧会を開催し、1日あたりの入館者数が同館の歴代2位になるほど、予想を上回る人気を博した。古邨が亡くなって今年でちょうど80年。太田記念美術館では6年ぶりに古邨の花鳥画を紹介する。

 古邨は、鳥や花、獣たちを、江戸時代から受け継がれた伝統的な浮世絵版画の技法によって描いた。本展では、古邨の画業のうち、明治末から大正にかけて、松木平吉や秋山武右衛門という版元から刊行された作品を中心に、初出品を含む約130点(前後期で全点展示替え)を紹介。また古邨の花鳥画の先駆けとなる、歌川広重や河鍋暁斎、渡辺省亭などの絵師たちによる花鳥画の版画や版本もあわせて展示することで、浮世絵における花鳥画の魅力を展覧する。