EXHIBITIONS

やなせたかし展 人生はよろこばせごっこ

2025.04.26 - 06.30

『アンパンマン伝説』「ばいきんまん登場」 1997 ©やなせたかし (公財)やなせたかし記念アンパンマンミュージアム振興財団蔵

 熊本市現代美術館で「やなせたかし展 人生はよろこばせごっこ」が開催される。

 やなせたかしは1919年、高知県生まれ(本名:柳瀬嵩)。東京高等工芸学校工芸図案科(現千葉大学)卒業後、東京田辺製薬宣伝部に入社する。徴兵され復員後は高知新聞社で雑誌編集を担当。47年に上京し、三越百貨店宣伝部を経て53年に漫画家として独立した。67年『ボオ氏』で週刊朝日マンガ賞を受賞。73年創刊の雑誌『詩とメルヘン』(サンリオ)の編集長を務めた。同年『あんぱんまん』(フレーベル館 月刊絵本「キンダーおはなしえほん」)発表。88年にテレビアニメ「それいけ!アンパンマン」放送開始、国民的人気を博する。

 漫画家、詩人、絵本作家、イラストレーター、デザイナー、編集者など多彩な活動を繰り広げたやなせは「人を喜ばせること」を、人生最大の喜びとしていた。苛酷な戦争体験、家族との別れ、様々な人との出会いに揉まれ「なんのために生まれて、なにをして生きるのか」を自分に問い続けたやなせが辿り着いたのは、かっこ悪くても、本当に困っている人に一片のパンを、「あんぱん」を与えられるヒーロー像だった。

 本展は、2026年にやなせたかし記念館アンパンマンミュージアムが30周年を迎えることを記念し、原画約200点を中心に「やなせたかし大解剖」「漫画」「詩」「絵本/やなせメルヘン」「アンパンマン」のテーマで作品を紐解く。