2025.10.13

「もの派」の代表的作家・菅木志雄。2つの展覧会とシンポジウムが多摩美術大学で開催

多摩美術大学のアートアーカイヴセンターが、「もの派」を代表する作家・菅木志雄の2つの展覧会とシンポジウムを、多摩美術大学八王子キャンパスで開催する。

多摩美術大学アートアーカイヴセンター入り口
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 多摩美術大学のアートアーカイヴセンター(略称:AAC)は、 「もの派」を代表する作家・菅木志雄の2つの展覧会とシンポジウムを同大八王子キャンパスで開催する。会期は11月8日~29日。

 菅木志雄は1944年生まれ。多摩美術大学絵画科(現・絵画学科油画専攻)を68年に卒業し、独自の美術世界を切り拓いてきた。近年はもの派の代表的作家として国際的に活躍し、高い評価を受けていることは周知の事実だ。

 これまでAACでは「東京画廊+BTAP所蔵資料 菅木志雄デジタルアーカイヴ」を2024年度に公開。今年度からは「菅木志雄撮影 35ミリスライドデジタルアーカイヴ」を公開する。これを記念して開催されるのが、今回の展覧会とシンポジウムだ。

 まず多摩美術大学の研究と展示機能をもつ多面的複合施設「アートテーク(八王子キャンパス)」の1階では、「菅木志雄のペーパーワーク Archives & Recent Works」展を開催。作家蔵の2000年代の未発表ペーパーワーク、AAC所蔵の1970年代後半から1980年代のペーパーワークなどを中心に展示する。

nontitled 380 1980 紙に木版 AAC(山岸信郎コレクション)蔵
入ってくるもの−1 2007 紙にアクリル絵具 個人蔵

 またアートテーク2階のアートアーカイヴセンターギャラリーでは、「菅木志雄 1970年代を中心に」を開催。AAC所蔵アーカイヴ(東京画廊+BTAP所蔵資料 菅木志雄デジタルアーカイヴ、菅木志雄撮影 35ミリスライドデジタルアーカイヴ、山岸信郎コレクションなど)よりセレクトし、1970年代の貴重な資料を中心に展示する。

 加えて、展覧会会期中の11月15日には、レクチャーAホールにて、第8回多摩美術大学アートアーカイヴシンポジウム「菅木志雄 これまでとこれから」を開催。菅による講演および本学在学生・教員との座談会、AAC所蔵資料の紹介などが予定されており、久しぶりに同大を訪れる菅が、作家としての「これまでとこれから」を語る貴重な機会となる。登壇者は、菅木志雄、光田由里、柏木弘、寺井弘典、吉澤美香ほか。