EXHIBITIONS

リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s–1970s

2025.09.20 - 2026.01.04

フランク・ゲーリー フランク&ベルタ・ゲーリー邸 1978年
ⒸFrank O. Gehry. Getty Research Institute, Los Angeles(2017.M.66)

 兵庫県立美術館で「リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s–1970s」が開催される。

 本展では、1920年代から1970年代にかけて建設されたモダン・ハウスに焦点をあて、建築家たちによる住宅設計の革新を紹介する。ル・コルビュジエやルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエといった近代建築を代表する建築家たちは、新たな技術を駆使し、機能的で快適な住まいのあり方を模索した。そのヴィジョンと実験的な試みは、やがて人びとの暮らしそのものに変革をもたらした。

 本展覧会では、国際的に展開されたモダニズム建築の潮流に呼応しつつも、地域性、時代背景、社会構造、居住者の個性に根ざした住宅の姿を展示。建築家たちが追求した理想の住まいは、衛生設備や開放的な窓、効率的なキッチン、機能美を備えた調度品、自然との共生を意識したランドスケープなどを取り入れることで、住宅における生活の質を根本から問い直すものであった。

 さらに、会場では住宅展示や雑誌などのメディアによって視覚的に普及した「住まいのイメージ」にも注目し、モダン・ハウスの思想がいかに広まったかを検証する。展示は、衛生、素材、窓、キッチン、調度、メディア、ランドスケープという7つの視点から構成され、とくに選定された14邸の傑作住宅を中心に、図面や写真、スケッチ、模型、家具、テキスタイル、食器、雑誌、グラフィックなどを通して、多角的にその実験の軌跡をたどる。