EXHIBITIONS

企画展

スウェーデン国立美術館 素描コレクション展 ―ルネサンスからバロックまで

2025.07.01 - 09.28

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 国立西洋美術館で、企画展「スウェーデン国立美術館 素描コレクション展 ―ルネサンスからバロックまで」が開催される。

 1792年、ストックホルムに開設されたスウェーデン国立美術館は、ヨーロッパでもっとも古い美術館のひとつだ。中世から現代にいたる美術工芸品やデザインを幅広く収蔵し、なかでも素描(ドローイング、デッサン)については、質・量ともに世界屈指のコレクションを擁している。

 本展は、ルネサンスからバロックまでの名品約80点を同コレクションから選りすぐり、イタリア、フランス、ドイツ、ネーデルラントという地域別の4セクションより紹介。

 素描は時代や地域はもとより、画材や技法、制作目的によって多彩な表情を見せるが、その魅力は作者との親近感、つまりその思考や手の痕跡が直接感じ取れる点にある。同様に繊細で軽やかな造形性もこのメディアならではのものである。

 素描は環境変化に対して脆弱であるため、展示には制約がつきまとい、ゆえに世界有数のコレクションを一堂に紹介する今回の展示は、きわめて貴重なものとなる。出品作品のなかには、デューラーやレンブラントをはじめ、美術史上における巨匠たちの作品が多数含まれ、その技量や表現力を見ることができる。いっぽう、さほど馴染みのない作家たちの作品のなかにも発見があるかもしれない。この機会に、素描が持つ様々な魅力を堪能してほしい。