EXHIBITIONS

堀浩哉「触れながら開いて2」

堀浩哉 触れながら開いて-18 2024 撮影:宮島径 ©︎HORI Kosai Courtesy of Mizuma Art Gallery

 ミヅマアートギャラリーで、堀浩哉展「触れながら開いて2」が開催される。
 
 堀浩哉が2020年から制作を始めた「触れながら開いて」は、当時のパンデミックという社会的断絶をきっかけとしながら、やがて表現の根源や「描く」という行為の在処へと深く潜行していくシリーズへと展開。その時々に触発された言葉をタイトルに選びながら絵画を生み出すスタイルは、このシリーズにおいても変わらず息づいており、「触れながら開いて」は、時代性を帯びながらもきわめて個人的な作品群へと発展していった。

 本展では、「触れながら開いて」シリーズの新作を中心に展示。美術家としての活動初期から、堀は一貫して美術における制度性に疑問を投げかけ「境界線上に立つ」という立場から、自らの表現を切り拓いてきた。堀にとって描くという行為は、空間に開かれた表現の軌跡であり、それ自体がこの世界への応答であり、問いでもある。半世紀以上にわたる作家活動を振り返りながら、変わらず「描き続ける」ことで歩みを進める堀浩哉の現在を紹介する。