六本木クロッシング2025展：時間は過ぎ去る わたしたちは永遠

　森美術館で「六本木クロッシング2025展：時間は過ぎ去る わたしたちは永遠」が開催される。

　「六本木クロッシング」は、森美術館が3年に一度、日本の現代アートシーンを総覧する定点観測的な展覧会として2004年から開催しているシリーズ展だ。第8回目となる本展は、「時間」をテーマに、森美術館のキュレーターに加え、国際的に活動するアジアのゲストキュレーター2名を迎えた共同キュレーション形式で開催。国籍を問わず日本で活動する、あるいは日本にルーツを持ち海外で活躍するアーティスト21組を紹介する。

　出展作品には、絵画、彫刻、映像のほか、工芸、手芸、ZINE、コミュニティプロジェクトなど幅広い表現が含まれる。建築やデザインの領域を越えて国際的に注目を集めるA.A.Murakamiによる没入型インスタレーション、桑田卓郎の大型陶芸作品、細井美裕による新作サウンド・ピース、沖潤子の刺繍作品など、多彩な作品が展示される。

　本展の副題「時間は過ぎ去る わたしたちは永遠」は、インドネシアの詩人サパルディ・ジョコ・ダモノの詩の一節から引用されている。時間の貴さと儚さを見つめ、現代社会における時間のあり方を多角的に考察することを目的とする。展覧会では、私的な時間、他者との時間、動植物や地質学的な時間、社会や文化に埋め込まれた時間など、様々な時間の交差を通して現代社会の複雑さをとらえ直す。

　参加アーティストは、A.A.Murakami、ケリー・アカシ、アメフラシ、荒木悠、ガーダー・アイダ・アイナーソン、ひがれお、廣直高、細井美裕、木原共、金仁淑、北澤潤、桑田卓郎、宮田明日鹿、Multiple Spirits、沖潤子、庄司朝美、シュシ・スライマン、和田礼治郎、マヤ・ワタナベ、キャリー・ヤマオカ、ズガ・コーサクとクリ・エイト。