韓国を代表するアーティストのひとり。GYREでのチェ・ジョンファ展「Blooming Matrix 花ひらく森」をチェック
1990年代より韓国のアートシーンを牽引してきたチェ・ジョンファの個展「Blooming Matrix 花ひらく森」が、東京・表参道のGYRE GALLERYで開催される。会期は11月15日〜2020年2月24日。
韓国を代表するアーティストのひとり、チェ・ジョンファの個展「Blooming Matrix 花ひらく森」が、東京・表参道のGYRE GALLERYで開催される。会期は11月15日〜2020年2月24日。
チェは1961年韓国生まれ、弘益大学絵画科卒業。「見えるものすべてをデザインし、見えぬものすべてをアート作品にするアーティスト」として知られるチェの活動は、アーティストのみならず、キュレーターやアートディレクター、プロデューサー、インテリアデザイナー、コレクターなど多岐にわたる。
これまで数多くの国際展や展覧会に参加し、日本においても「六本木アートナイト2019」で六本木ヒルズアリーナ、東京ミッドタウン、国立新美術館をつなぐ色鮮やかなインスタレーションを発表したチェは、90年代から今日にわたって、韓国のアートシーンを象徴するアイコンのような存在だ。
チェは都市環境における調和と混沌に感銘を受け、美術館のヒエラルキーを覆すように館外にインスタレーション作品を展示してきた。過去には、廃棄された1000個のドアから成る10階建てのインスタレーションを制作。また、ソウルのオリンピックスタジアムを200万個ものゴミのクズからできた花冠で飾り、建物の表面をきらめく宝石のように変換させた。遊び心あふれる作品を通じて、美術施設の特権環境や狂乱した消費者世界に疑問符を投げかけている。
これまで相反するものを美術によって表現してきたチェ。チェの作品はこの世の根源や道理を閃光のように悟らせるもの。本展でも、相反するものどうしを突き合わせ、さらに躍動的に転回・還流させることを試みるという。