日比谷公園で「Hibiya Art Park 2025」が開催へ。巨大インスタレーションやパフォーミングアーツに焦点を当てた企画も
日比谷公園内で「Hibiya Art Park 2025 -訪れるたび、アートと出会う1ヶ月‐」が開催される。会期は4月25日〜5月25日。

千代田区の日比谷公園内で、東京都主催のアートイベント「Hibiya Art Park 2025 -訪れるたび、アートと出会う1ヶ月‐」が開催される。会期は4月25日〜5月25日。
都は、四季折々の花と光の演出によって公園の新たな楽しみ方を提案する「花と光のムーブメント」企画を実施中。それにあわせて、昨年からは花と光にアートを組み合わせた大規模アートインスタレーションを展示するイベントも展開してきた。
今回開催される「Hibiya Art Park 2025」では、アートインスタレーションの内容や期間をさらに拡大。パブリックアートを中心とした第1期「Transformed Composition -組み合わせと見立てで遊ぶ-」(4月25日〜5月11日)と、パフォーミングアーツに焦点を当てた第2期「“Play”ing Catch -集まり方の練習- 」(5月17日〜25日)といった2つの会期で実施される予定となっている。

例えば、第1期には久保寛子、小金沢健人+西畠清順、ジャコモ・ザガネッリ、宮崎啓太といったアーティストらが参加。ある物を別の物になぞらえて新たな意味や価値を生み出す日本の伝統的な表現手法「見立て」に焦点を当てながら、この4組によるパブリックアート作品と日比谷公園の自然や歴史との組み合わせによる体験を提供するものとなる。キュレーターは故・山峰潤也。
組み合わせと見立てで遊ぶ
子どもの頃に触れる積み木遊び
組み合わせによって家や車になっていく
そこには「見立て」の源流が流れています
川や池、砂場といった自然の景観の「見立て」は、
日本の造園において、伝統的な技術として使われてきました
その概念は、華道などでも用いられています
本展では、その基本的な「見立て」の技術に倣って、
現代美術とのコラボレーションを果たしていきます
本展キュレーター・山峰潤也
(プレスリリースより抜粋)



パフォーミングアーツを中心とした第2期に参加するのは、維新派 屋台村&上映会『透視図』・『トワイライト』、上田久美子+miu+川村美紀子『呼吸にまつわるトレーニングプール -皇居のお堀編- 』、小泉明郎『火を運ぶプロメテウス』、小山田徹『火床』といった4つアーティストとプログラムだ。花と昆虫が互いに影響しあいながら進化する「共進化」の関係をヒントに、日比谷公園というひらかれた場でのプログラムを通じてともに在るための関係づくりを探る場を目指すという。企画を担当するのは、武田知也、藤井さゆり。
植物は光を受けて、やがて花を咲かせる。
花はその形や色で昆虫や鳥たちに自身の存在を知らせ、香りで誘いかける。
昆虫や鳥たちは蜜を受け取りながら花粉をまとい、同じ花を求めて次の花へと運ぶ。
こうして、花と昆虫は互いに作用し合いながら、共に進化—共進化していく。
観客は、花や光、昆虫といった人間以外の存在のこうした在り方を、
誰にでも開かれたここ日比谷公園での“Play”を通じて新たに知覚しなおす。
この場では、人間と人間以外の痕跡や軌跡が交わり、その線が絡み合い、多様な結び目を生み出す。
それは「他者と共にある集い方」を考える場であり、来るべき災厄に備える私たちの未来への“リハーサル”となるでしょう。
武田知也
(プレスリリースより抜粋)



なお、会期中にはアートを鑑賞しながら食を楽しむことができる「マーケットイベント」も実施されるため、あわせてチェックしてみてほしい。