東京藝術大学取手キャンパスに10億円の寄付。「取⼿キャンパス安⽥基⾦」を設置
東京藝術大学取手キャンパスは、今年の9月4日に逝去した安田容昌から10億円の寄付の受領。これをもととする「東京藝術大学取手キャンパス 安田容昌・安田祥子基金」を新たに設置した。

東京藝術大学取手キャンパスは、今年9月4日に逝去した安田容昌(元パブリックコンサルタント株式会社代表取締役会長)から10億円の寄付を受領。これをもとに、施設設備の再整備を行い、キャンパスと周辺地域が一体となって活性化する環境を創出。芸術文化の新たな創造拠点としての発展を目指し、「東京藝術大学取手キャンパス 安田容昌・安田祥子基金」(以下、取手キャンパス安田基金)を設置した。
基金の内訳は、「取手キャンパスの未来への投資としての施設整備およびインフラの再生、ならびに世界的に著名な芸術家等の招聘」(7億円)、「『未来創造継承センター』の機能強化とキャンパスの発展」(2億円)、「地域と学生をつなぐ奨学金制度の創設」(1億円)の三本柱で構成される。同大学最大の敷地面積を有する取手キャンパスの潜在力を引き出し、地域社会との連携を深化・加速させることで、キャンパスおよび周辺地域を、地域に根ざしつつ世界に開かれた芸術文化の創造拠点として発展させ、未来の日本社会に向けた文化的地域創生のモデル構築を目指すという。
以下、安田と東京藝術大学学長・⽇⽐野克彦によるコメントを掲載する。
私⾃⾝、⽣涯を捧げた社会資本整備事業を通じて、⼈々が暮らす「場」の持つ⼒を信じてまいりました。インフラが⼈々の⽣活の『⾻格』であるならば、芸術⽂化は暮らしに豊かさと彩りを与える『⾎⾁』であると、この齢に⾄り強く感じております。
(中略)
芸術に触れる機会が都市部に集中している現状において、この取⼿キャンパスから、⽇本の新たな⽂化のうねりを起こすことができると信じてやみません。地⽅で事業を成し、その恩恵を受けてきた者として、次世代のために⽂化的な社会資本を築くことこそが、私にできる最後の恩返しです。
この基⾦が、取⼿キャンパスの地に蒔かれた⼀粒の種となり、若き才能を育み、やがて⽇本中を、そして世界を豊かにする⼤樹となることを⼼より願っております。
「安⽥容昌⽒からのコメント」(プレスリリースより一部抜粋)
安⽥容昌様のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、安⽥様から⽣前にいただいたご⽀援に、教職員を代表して⼼より厚く感謝申し上げます。
(中略)
取⼿キャンパス安⽥基⾦では、取⼿キャンパスにおける将来的な教育研究の機能強化と更なる地域・社会・世界への貢献を⽬指すとともに、取⼿キャンパスに学ぶ学⽣たちの夢を⽀え、存分に学び、挑戦できる環境を整えるため計画的・持続的に⼤切に活⽤させていただきます。芸術教育をより良く充実させるためには教育研究環境の継続的な整備と新しい挑戦が必要です。今回の安⽥様の多⼤なるご⽀援は、私たちの活動にとって⼤きな⽀えとなり、学⽣たちの未来を切り拓き、今後の⽇本の⽂化芸術を継承、発展していくための⼤きな⼒となります。
改めまして、多⼤なるご⽀援を賜り、⼼より厚く感謝申し上げます。
「⽇⽐野克彦 東京藝術⼤学⻑からのコメント」(プレスリリースより一部抜粋)