2025.10.30

「森アートアワード2026」ファイナリストと「キュレーターレジデンスプログラム2026」の参加キュレーターが決定

一般財団法人森現代芸術財団(代表理事:森佳⼦)は「森アートアワード2026」のファイナリストと、「キュレーターレジデンスプログラム2026」の採択者を決定した。

目[mé] まさゆめ ヴェラノス・デ・ラ・ヴィジャ 2024(スペイン、マドリッド) Photo by Madrid Distino/Fernando Tribiño
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 一般財団法人森現代芸術財団(代表理事:森佳⼦)は「森アートアワード2026」のファイナリストと、「キュレーターレジデンスプログラム2026」の採択者を決定した。

 同財団は、森美術館の初代理事長で、名誉理事⻑の森佳⼦が、⽇本の現代美術を国際的に発信することを⽬的に今年設⽴したもの。日本の現代美術における中堅作家が次のグローバルなステージへ羽ばたくための表彰制度「森アートアワード」と、日本の現代美術に関心を抱く海外在住のキュレーターを招聘する「キュレーターレジデンスプログラム」を実施している。

 その初回となる「森アートアワード2026」のファイナリストは、⽚⼭真理⼩泉明郎、⽬[mé] 、⼭城知佳⼦の4名に決定。 また、「キュレーターレジデンスプログラム2026」の採択者はマリア・ブレヴィンスカ、今関友⾥⾹、フィリップ・ピロット、篠⽥弥⽣となった。

片山真理 caryatid #011 2024 ©Mari Katayama, courtesy of Mari Katayama Studio and Galerie Suzanne
Tarasieve, Paris
小泉明郎 生の劇場 2019 「小泉明郎:シアターズ・オブ・ライフ」展、デ・ポン美術館(オランダ・ティルブルフ、2025)展示風景 Photo by the artist
目[mé] まさゆめ ヴェラノス・デ・ラ・ヴィジャ 2024(スペイン、マドリッド) Photo by Madrid Distino/Fernando Tribiño
山城知佳子 Recalling(s) 2025
©Chikako Yamashiro. Courtesy of the artist

 両プログラムの2026年度の選考委員は、片岡真実(森美術館・館長、選考委員長)、ラーナ・デヴェンポート(南オーストラリア州立美術館・元館長[アデレード])、グレン・ラウリィ(ニューヨーク近代美術館・館長)、フランシス・モリス(テート・モダン 元館長[ロンドン])、スハーニャ・ラフェル(Ⅿ+・館長[香港])、ユージン・タン(ナショナル・ギャラリー・シンガポール 館長、シンガポール美術館・館長)。森アートアワード2026の推薦委員は、趙純恵(森美術館 アソシエイト・キュレーター)、角奈緒子(金沢21世紀美術館 学芸課長)、木村絵理子(弘前れんが倉庫美術館 館長)、中村史子(大阪中之島美術館 主任学芸員)、徳山拓一(森美術館 キュレーター)、椿玲子(森美術館 キュレーター)。

 国際選考委員⻑・⽚岡は、選考を振り返り次のようなコメントを寄せている。「厳正なる審査の結果、ダイナミックかつ卓越した活動を続けている4名の中堅アーティスト、そして⽇本の現代アートの価値やその歴史的⽴ち位置を世界各地で発信しうるキュレーターや研究者が選ばれたことを、国際選考委員会を代表して⼤変嬉しく思います。この選考結果は今後の活動のベンチマークとなるものでもあり、財団のビジョンの具現化に繋がっていくものと確信しています」(プレスリリースより抜粋)。

 なお、森アートアワード2026は来年2⽉の国際選考委員による最終審査(プレゼンテーション等)を経て1名の最優秀賞受賞者を決定。賞⾦1000万円と作品展⽰の機会(森美術館との共催)が提供される。また3名のファイナリストには、それぞれ賞⾦100万円が授与される。キュレーターレジデンスプログラム2026の採択者は、来年2⽉以降に順次来⽇し、⽇本のアーティストのリサーチや、美術関係者との交流などを⾏う。