2025.10.10

「アート・バーゼル・カタール」が2026年2月に初開催。87ギャラリーがドーハに集結

2026年2月、カタールのドーハで初となる「アート・バーゼル・カタール」が開催される。世界から87ギャラリーが集結する本アートフェアの会期は、2026年2月5日〜7日(プレビューは2月3〜4日)。

ドーハ Courtesy of Art Basel

 2026年2月、カタールのドーハで初となる「アート・バーゼル・カタール」が開催される。会期は2026年2月5日〜7日(プレビューは2月3〜4日)。

 世界で5番目のアート・バーゼルとして開催される本フェアは、カタール・スポーツ・インベストメント(QSI)およびQC+との提携により実現。M7やドーハ・デザイン・ディストリクトなど市内主要エリアで開催される予定だ。

 初回には31の国と地域から87ギャラリーが参加し、84組のアーティストが紹介される。参加ギャラリーのうち16ギャラリーがアート・バーゼルに初出展となる。エジプト出身のアーティストであるワエル・シャウキーがアーティスティック・ディレクターを務め、「Becoming(生成)」をテーマに、従来のブース形式ではないオープンフォーマット形式で構成される。

 出展アーティストの半数以上が中東・北アフリカ・南アジア地域出身となっており、エテル・アドナン、アリ・バニサドル、シモーヌ・ファッタル、アリ・シェリ、メリエム・ベンナニ、イマン・イッサらが名を連ねる。湾岸諸国(カタール、UAE、サウジアラビア)をはじめ、レバノン、トルコ、エジプト、モロッコ、チュニジア、インドなどからも多数のギャラリーが参加。

 さらに、アクアヴェラ、ガゴシアン、ハウザー&ワース、ペース、デビッド・ツヴィルナー、ホワイト・キューブといった世界の主要ギャラリーも出展する予定だ。

 アート・バーゼルCEO ノア・ホロウィッツは次のように述べる。

 「アート・バーゼル・カタールを通じて、私たちは文化交流と市場成長の触媒としての使命をさらに推進していく。初回から多様な新しい声を取り込み、地理的にも新たな関わりを深めると同時に、既存のクライアントやパートナーとのつながりを活かした新しい機会を生み出したい」。

 また、アーティスティック・ディレクターのワエル・シャウキーは次のようにコメントを寄せている。

 「『Becoming(生成)』というテーマは、人類がいかに変化し、生活や信念、意味のとらえ方を再構築していくかを考察するもの。湾岸地域はその中心に位置し、口承文化はデジタルネットワークへと受け継がれ、古代の交易路は新たな文化交流の道としてよみがえっている。アートは、歴史の証人であるだけでなく、私たちがアイデンティティを再度想像するための力をもたらす。初回のアート・バーゼル・カタールが、こうした物語を立ち上げる場となることを願っている」。

 「Visit Qatar」をリードパートナーに迎える本フェアは、中東・北アフリカ・南アジアで急成長するアートシーンを世界に紹介し、ドーハを新たな文化交流のハブとして位置づける試みとなる。