EXHIBITIONS

Xanthium occidentale オオオナモミが語るもの 岩谷雪子

オオオナモミ

 奈義町現代美術館ギャラリーで「Xanthium occidentale オオオナモミが語るもの 岩谷雪子」が開催されている。

 岩谷雪子は1958年北海道生まれ。1981年に武蔵野美術大学日本画科を卒業。高知県在住。植物を地球上で私たちと共存するもっとも重要な存在のひとつととらえ、採集した植物で作品を制作してきた。

 今回、植物を使って緻密で繊細な立体造形やインスタレーションを制作し、精力的な活動を展開している岩谷による展覧会が開催。岩谷は全国に分布している雑草と呼ばれる植物に着目してリサーチを繰り返し、普段見過ごしてしまうそれらの植物の造形的な魅力やその特質、歴史的背景などを見出し、そこから感じとったものを損なわないように再構築させたインスタレーションが特徴の作家だ。

 本展は、1929年に岡山県内で初めて確認され、いまでは全国に広まっている外来種の植物「オオオナモミ(大葈耳)」を、岩谷が全国から集めて制作した大掛かりなインスタレーションの展覧会となっている。岡山ゆかりの植物を通して、人と自然(植物)が共存していくことの意味を体感してほしい。