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EXHIBITIONS

終戦80周年記念特別企画

藤田嗣治 戦争と芸術のはざまで-戦場、銃後の風景、日常を描く-

2025.07.17 - 09.28
 軽井沢安東美術館で、終戦80周年を記念した特別企画「藤田嗣治 戦争と芸術のはざまで-戦場、銃後の風景、日常を描く-」が開催される。

 第二次世界大戦下において、画家が戦地に赴いて取材をするかたわら、戦場や兵士の様子、現地の風景、そして銃後の生活などを描いた作戦記録画・戦争記録画が数多く制作された。制作したのは、戦意高揚と軍の宣伝を目的に指名を受けた一流の画家たち。彼らは従軍画家と呼ばれ、1938年、藤田もこのメンバーに加わった。しかし戦後、従軍画家は画家仲間からの厳しい批判を受ける。

 それに対し、藤田は「画家とは真の自由愛好家で、軍国主義者であろうはずがない、『戦争発起人でも』『捕虜を虐待した訳でもなく』、国民の義務を果たしただけと考えているが、本当に戦犯として裁かれるのであれば、せめて紙と鉛筆だけを与えてほしい」と主張。こうした言葉には、国民の義務として従軍しつつも、画家として戦争画と向き合った藤田の姿がうかがえる。

 本展では、終戦80周年を記念した特別企画として、藤田が描いた戦争画をはじめ、戦時下における彼のさまざまな画業を紹介する。藤田の言葉も手がかりとしながら、戦時下で制作された数々の作品を丁寧に読み解いていく。