EXHIBITIONS

KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2025

京都市内各所(ロームシアター京都、京都芸術センター、THEATRE E9 KYOTO ほか)
2025.10.04 - 10.26

©小池アイ子

 京都市内各所で「KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2025」が開催される。

 KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭は、2010年にスタートした京都発の国際舞台芸術祭だ。演劇、ダンス、音楽、美術、デザインなどのジャンルを横断し、国内外の「EXPERIMENT(実験)」的な舞台芸術を紹介することを通じて、芸術表現と社会の新しい対話のかたちを模索してきた。第16回目を迎える今回は、松尾芭蕉の俳句「松茸や知らぬ木の葉のへばりつく」をキーワードに掲げ、未知や違和感との出会いと共存、そこから生まれる対話の可能性を提示する。

 松茸に松ではない知らない木の葉がくっついている、という意味を持つ芭蕉の俳句からは、未知や違和感との出会いや共存のあり方、そしてそうした領域があるからこそ生まれる新たな出会いの可能性を読み取ることができる。本芸術祭では、このキーワードを通じて、違和感やノイズを肯定的にとらえ、現代社会に存在する分断へのささやかな抵抗として提示する。関西地域に根ざした視点を重視し、「Kansai Studies(リサーチプログラム)」、「Shows(上演プログラム)」、「Super Knowledge for the Future[SKF](エクスチェンジプログラム)」の三本柱により、多角的に展開される。地域社会とアーティストとの接点を深め、未来の創造的土壌を耕す本芸術祭は、舞台芸術の枠を超えた実験の場として、広く観客との対話を試みるものである。