2025.8.15

秋の東京で舞台芸術を味わう2ヶ月間。「東京舞台芸術祭 2025」が9月1日よりスタート

「東京舞台芸術祭 2025」が9月1日〜11月3日の2ヶ月間で開催。そのプログラムを大きく4つに分けて紹介する。

 「東京舞台芸術祭 2025」が9月1日〜11月3日の2ヶ月間で開催。そのプログラムが発表された。

 池袋の東京芸術劇場を中心に開催されるのは、国内外で活躍する演劇作家・演出家の岡田利規をアーティスティック・ディレクターに迎えた「秋の隕石2025東京」だ。岡田による新作ダンス作品兼演劇作品『ダンスの審査員のダンス』や、台湾のシアターカンパニーとの共同戯曲・演出作品、英国を拠点とする演劇カンパニーの作品など、国内・海外の多様な舞台芸術作品14演目の「上演プログラム」のほか、レクチャーやワークショップなどの「上演じゃないプログラム」も展開。さらに、その両方を支える字幕や音声ガイドなどの情報保障や託児サービス、託児型ワークショップなどの「ウェルカム体制(=来場サポートのこと)」もあわせた3本柱でプログラムを実践していくという。会期は10月1日〜11月3日。

 また、公募により選ばれた約70つの作品も、都内各地で上演される。ハリー・ポッターやセーラームーンなどの人気演目から、フランスの現代サーカス「カンパニー・ルーブリエ」、若手劇団「エンニュイ」「コンプソンズ」など、ジャンルもスタイルも幅広く展開。伝統ある劇場からカフェ、広場といった街なかの空間も活用することで、東京の様々な場所が舞台芸術の場となるのがポイントだ。同時に、アクセシビリティへの配慮やインバウンド対応などを取り入れた作品を展開することで、誰もが参加しやすい環境づくりも目指すという。

 10月2日〜5日の4日間、東京国際フォーラムの地上広場をメイン会場に開催されるのは、舞台芸術を体験することができる「Performing Arts Base 2025」だ。会期中は、公募作品に選ばれた団体を中心とした多彩なパフォーマンスが登場し、演劇、ダンス、大道芸、現代サーカスなどを日常空間と溶け込むかたちで展開。さらに、舞台芸術をより深く楽しむためのワークショップやトークイベントも随時開催され、劇場での鑑賞とは異なるスタイルで、舞台芸術を楽しむことができるものとなる。同プログラムはいずれも参加無料だ。

 ほかにも、赤坂、池袋、下北沢など、地域に根づいた演劇祭と連携し、それぞれの土地で育まれてきた舞台芸術の特色を紹介。個性豊かな表現の世界に触れることで、東京の多様な文化を実感することができるだろう。

 トップの写真は左上より時計回りに、『Planet[wanderer]』©︎ Rahi Rezvani /『ヨナ-Jonah』©︎ TNRS:ALEXANDRU CONDURANCHE /カンパニー・ルーブリエ『Ombres Portées/キャストシャドウ』©︎ Christophe Raynaud de Lage / CAT-A-TAC /世田谷アートタウン『三茶de大道芸』/舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』/ 『ダンスの審査員のダンス』©︎ Yusei Fukuyama /『誠實浴池 せいじつよくじょう』©︎ Hsuan-Lang LIN, provided by National Theater & Concert Hall