太郎千恵藏「顔の出現ー記号になるまえに」

　ビーク585ギャラリーで、太郎千恵藏による新作絵画とドローイングの展覧会「顔の出現 ー 記号になるまえに」が開催されている。

　本展では、太郎千恵藏における顔の絵画の足跡をたどる。太郎は自身の絵画制作を「具体的なマンガから始めて、抽象の筆さばきや垂らしによるペインタリー性によって絵画にする」と語っている。

　今回の展示では、太郎が幼少期から愛してやまないマンガのヒーローをモチーフとした90年代のコラージュ絵画と新作絵画、そして、ピカソやデ・クーニングが愛読しフランツ・クラインがオマージュした作品を描き、シャリー・レヴィンが引用している1910年代のアメリカのコミックス『Krazy Kat』を描いたドローイングで構成される。

　なお、大阪・Yoshiaki Inoue Galleryでは、本展のコラボレーション企画として「Apparere（アッパリーレ）」（～10月10日）が開催されている。